劇場公開日 2014年2月22日

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「関係ないことかもしれませんが・・・。」ダラス・バイヤーズクラブ bashibaさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0関係ないことかもしれませんが・・・。

2014年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

知的

 関係ないことかもしれませんが、最近のヨーロッパ、アメリカ映画には性行為のあからさまな描写が多すぎやしませんか? 男と女が剝き出しの腰を絡め、激しく振動させる。こういう場面があると、当然のことながら、たちまち、R指定になります。小学生は観ることはできません。場合によっては中学生も高校生も観ることはできません。70年代は、こういう映画は稀でした。「ラスト・タンゴ・イン・パリ」や「1900年」くらいのものでしょう。(いずれも監督はベルナルド・ベルトルッチ)80年代には、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」などで、激しい腰の動きが描写されましたが、90年代以降はもう歯止めが利かなくなってきます。大学生のとき、全学一般ゼミナールでフランス文学の小林善彦さんが云っていました。「君たちも将来、ヨーロッパへ行くと、判ることだが、かの地には本当に女狂いが多い。また、逆も然りで、女性の男狂いも非常に多い。日本人にもたまにそういう人間がいるが、ヨーロッパのそれは日本のそれの比ではない。全く、白人の性欲は底なしだ」最近、小林さんのこのことばが、この手の映画を観る度に思い出されます。ベッドの上で、公共のトイレで、路地裏で、あたりかまわず、彼ら、彼女たちは腰を激しく動かします。私は、もう、この手の描写にはうんざりしているのです。話を元に戻しますと、この映画でも主人公は激しく腰を動かします。そして、そういう場面がいくつも挿入されているのです。私はゲンナリしました。白人って、ケダモノなんですか? また、主人公役のマシュー・マコノヒ―が体重をかなり落として、この役になりきったということがたいそう評価されているようですが、私に言わせれば、そういうことなら、最初から瘦せた役者を起用しろよ、大体、最初から最後までマシュー・マコノヒーは瘦せたままだろ、「レイジング・ブル」のデ・ニ―ロみたいに体重の増減が画面に反映されている訳じゃないだろう、ということになります。体重を落としたことが評価されてアカデミー賞を獲ったとしたら、アカデミー賞って、一体、何なんでしょう。なんと云ってもマシュー・マコノヒ―の演技そのものは至って、平凡なのですから・・・。

bashiba