「魚で語る意義が見出せない。 短編が最高。」ファインディング・ドリー だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
魚で語る意義が見出せない。 短編が最高。
この作品での擬人化の効能って何?と考えてしまい、はまれませんでした。
字幕で見ましたが、吹替のがよかったかもと思いました。マーリンの声が可愛くない。ドリーはエレンデジェネレスなんですね。知らなかった。室井滋の声と似てるなって思いました。
魚ってつがいで子育てする?とか、何年生きるねんとか、そもそも魚で親子愛?バカ言ってんじゃないよ、と。そんなに親子愛を語りたいなら人でやれよ。魚の父親が魚の娘をカップケーキって呼ぶんじゃねーよ!といういちゃもんを始終抱いておりました。
でも2003年のニモ公開時には、そんなこと思いませんでした。おもしろいと思っていた記憶があるからドリーも見に行こうと思ったのに。
私が悪いのかもしれません。当然ながら、自分がハマれるディズニーとそうでないものがあるということです。
また、ドリーがわすれんぼすぎてイライラして、集中できませんでした。ドリーとマーリン・ニモがはぐれて、マーリン達がアシカに相談してる辺りで、強い眠気を感じました。必死堪えました。
シガニーウィーバーの存在も意味不明です。吹替では八代亜紀なんですよね。名乗らせる意図ってあったんでしょうか。
タコに込められた物語(人生は諦めずに前進あるのみ!)も、唐突で説教くさく思いました。
ドリーが両親と再会できたのは素直によかったねと思いましたが、その後のタコが車を運転する展開は、ふざけんじゃないよと思いました。なんでビーカーにマーリン達も掬わへんねんこのタコが!(ダブルミーニング)と思いました。
絵は綺麗ですが、暗い海が多くてつまらないし、本編前の短編のほうが絵のクオリティ高いと思いました。
この映画単体だと、1100円高かった系ですが、本編前の短編がすっごく素敵だったので辛うじて納得いくかなって感じです。
あの短編、全部CGなんですよね、多分。
緩やかな泡立つ波の質感、砂つぶの表現、地表5センチを這うカメラ、小鳥が怖かった海の美しさに心震わせる様子、遠近のピント調整…そのどれにも心奪われ、短編でちょっと泣きそうになりました。