劇場公開日 2016年7月16日

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「自分探しのドリー」ファインディング・ドリー ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5自分探しのドリー

2016年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

まずは「最高に楽しい冒険映画」ということですよね。もうこれに尽きる。
今回の主人公は前作『ファインディング・ニモ』で美味しいとこ全部かっさらってったナンヨウハギのドリーということで。
正直、制作が発表された当時ってあんまり期待してなかったんですよ自分。前作で冒険はもうやり尽くしたでしょ?と思っていて。ファインディングしてたニモも見つかったし、皆で仲良く暮らしてる描写で終わってるし。確かにドリーの「物忘れが激しい」という性格付けはとてもパンチのあるものだったけど。
しかし、まあそこは、やはりピクサーですよね。面白くちゃんと仕上げてくれてる。新しいステージをちゃんと作り上げてくれてる。今回のメインステージは海洋!というよりも水族館!そして割と地上での展開多め!という(勿論、海の描写は秀逸だし、全く出てこないということじゃないです)。で、水族館でドリーが今まで以上にはっちゃける!訳です。幼い頃、離ればなれになった両親に会いたい!というその一心で。
そう、今回は家族の描かれ方がとても素晴らしいんですよね。マーリンとニモの親子愛はいうまでもなく。ドリーの両親への想い、そして例え血が繋がってようがなかろうが、ひとたび心を通わせたら私達は家族!なチームプレーが兎に角、泣かせるんですよ。ピクサーのお家芸である「様々な仲間達と協力して大きな何かを成し遂げる!」的展開の、ひとつの到達点というか。笑って、泣いて、ハラハラして、また笑って、また泣かされて。

鑑賞前は『ファインディング・ドリー』というタイトル。前作はマーリンがニモを探すから『ファインディング・ニモ』で、今回は主役がドリーなのに、じゃあ一体誰がドリーを探すの?て思ってたんですけど。これ、ドリーが本当の自分を見つけだす旅だったんですね。だから『ファインディング・ドリー』。

なんていうか、心がふっと軽くなったというか、とてもスッキリとした心持ち、気持ちの良さで劇場を後にしました。やああ心の毒素出したなあ。

ロロ・トマシ