ある精肉店のはなしのレビュー・感想・評価
全2件を表示
豊かな生活
クリックして本文を読む
冒頭、牛を街中を連れまわしていくところにすごい違和感があった。その後、屠畜場で額へのハンマーの一撃で膝が折れて、更に神経締めのような作業が行われて、淡々と解体していくところにぐいぐい引き込まれた。
しかし、それが次第に日常の景色であることが分かり、終盤再び屠畜場の場面があった時にはもう、すっかりなじんでしまった。
それはそこで暮らす人々への理解や共感が見ていて抱けていたからではないだろうか。
家族の仕事としてしっかりと地に足を着けて取り組む人々が描かれていた。とても豊かな生活をしている人たちであると思った。
それにしてもあんな住宅街の真ん中で牛を飼っていて、悪臭などの問題はなかったのであろうか。冬場や春先の解体は水が冷たくてきつい作業だったのではないだろうか。
太鼓は同じボディを300年も使い続けているという、人々の営みの歴史が刻まれた道具であることに驚いた。
コメントする (0件)
共感した! (0件)
日本の家族の姿
クリックして本文を読む
舞台は「精肉店」ですが、日本の家族のあるべき姿を垣間見ることができました。
部落差別の問題もありますが、そのことをあまり重苦しくなくまとめているところも良かったと思います。
と殺や解体のシーンは、生々しいのではないかと思っていましたが、熟練工の鮮やかな手さばきに見入ってしまいました。
以前、私自身も革の鞣し作業をしていたのを、ふと思い出す事もできました。
今までみた作品でもかなり印象に残る映画となりました。
全2件を表示