「アート作品。」胸騒ぎの恋人 ジンジャー・ベイカーさんの映画レビュー(感想・評価)
アート作品。
グザヴィエ・ドランの作品は本作がたぶん4作目。
前回は「マイ・マザー」を見てかなり閉鎖的で重い内容であったが、本作は少しポップな雰囲気があった。
ストーリーは三人の男女による複雑な三角関係を描いたもので、グザヴィエ・ドランはまたもゲイの青年を演じている。
ストーリー自体もなかなか鋭い部分をついていて、今まで見たことないような展開だったが、グザヴィエ・ドラン監督の演出がアート性を引き立てていた。特に本作は「わたしはロランス」で見られたような色彩による演出が良かった。照明やカメラワーク、独特の音楽が作品の雰囲気を完璧に演出していたと思う。
彼の作品はたぶん見ただけでグザヴィエ・ドランの作品だとわかるほど、演出のクセがすごい。ただそのクセが悪い方向へ転がらないのが彼のすごいところ。
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