「誰もがドランに恋をする」トム・アット・ザ・ファーム pullusさんの映画レビュー(感想・評価)
誰もがドランに恋をする
最愛の恋人を失い、田舎にある彼の実家を訪れるトム。
住所だけ書かれた紙を手に、不安を抱きながらも家のドアを叩く。
しかし、いくら待っても誰も出てこない。
家の周りをうろついてみる。
誰もいない。
途方にくれるトム。
淡々とした時間の経過を、グザビエ・ドランはまるで絵画のように切り取っていく。
1カットを「もっと見ていたい」と思う映画はどれだけあるだろう。
移りゆく映像を留めておきたいと願わずにはいられない。
泥臭くも美しい、彼の息遣いを感じられる。
誰もがドランに恋をする、そんな作品。
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