「魂を揺さぶる作品」激戦 ハート・オブ・ファイト シムウナさんの映画レビュー(感想・評価)
魂を揺さぶる作品
香港版ロッキーという触れ込み、
そして格闘技アクション。
その要素だけで、観賞前から期待度が
日々上昇し続けた作品。
プロレスファンなので、
今作の舞台となっている総合格闘技
は実はあんまり好きじゃないのですが・・・
試合シーンの多様な技の数々、
そして肉体と肉体がぶつかり合う衝撃、
痛さ、死と隣り合わせの戦いが
伝わってきました。
目をそむけたくなるシーンもあります。
でも、その一つ一つがこのドラマの演出を
彩っていたのは
間違いないです。
くどいほど、繰り返される練習シーン・・・
もう少しドラマパートに時間を
割いてもいいのでは・・・と
観賞しながら、演出方法に心のなかでケチを
つけてました。
だけど、これがこの映画のポイント
だった気がします。
演出のジャブが、戦いを盛り上げるのに
一役買ってました。
見事に集約していたと思います。
人生の挫折を味わった3人の男女の物語-
もう一度、取りも出したいともがいても・・・
なかなか前に進むことが出来ない。
3人の物語が交錯することによって、
運命が動き出す
人って、1人の力だけでは生きていく事って
不可能なんだと
改めて感じました。
ようやく手に入れた幸せも、
跡形もなく消えてしまう。
地位や名誉、お金のためでなく
そんな状況の中で、何故、人は戦うのか・・・
最後の戦いに挑む、胸中は・・・
魂が揺さぶられるほどの感動を覚えました。
たまに人生に挫折を覚えるときが
あるのですが・・・
あっ、ごくたまにね。
この映画から生きる勇気をもらった気がします。
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