「 「好きって何 ? 」 と問いかけてくる。もちろん(?) 映画の中で答えは明示されないヨ。【再鑑賞】どんな映画もそうだが2度目は面白さ倍増。」サッドティー マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
「好きって何 ? 」 と問いかけてくる。もちろん(?) 映画の中で答えは明示されないヨ。【再鑑賞】どんな映画もそうだが2度目は面白さ倍増。
「正しい恋愛なんてない」と柏木(岡部成司さん)は叫ぶ。名言か?
これは二股オトコの柏木が、純愛一途の早稲田(武田知久さん)との言い合いの最後に叫んだセリフ。
ちょっとジーンと来た場面は、緑(國武綾さん)と別れられなかった柏木が、 家に帰ってきて夕子とソファーに座って話すところ。
夕子が柏木に別れようと言うと、柏木が分かったと受け入れる。そのあと しばらく沈黙が続く。僕はこの沈黙の場面に見入ってしまった。
夕子は自分から柏木に別れようと言ったけど、心の中では「別れたくない」と叫んでいるように感じた。 「別れたくない」 と柏木が言うのを心の片隅で期待してたのかもしれない。
海岸で古着屋の店員・棚子(青柳文子さん)が早稲田と柏木に「好き」について問うところも良い。この部分、まだちょっと考えがまとまらない。
元アイドルの夏(内田慈さん)が朝日(阿部隼也さん)を花束で叩きながら追いかけるオチがおかしかった。 夏が激高するのは当然である。 「 テメェ朝日コノヤロォー、 朝日の分際であたしをふるなんて、 100万年早ァァァ~イ」。 (アタシが朝日をふるのはイイけど)
柏木と緑の別れ話をうかがう町田(二ノ宮隆太郎さん)が可哀想なんだけど笑えた。存在が消されたときには声を出して笑ってしまった。
二ノ宮さんは映画監督でもあり、最近見たのは、光石研さん主演の「逃げ切れた夢」(2023/6)。
今泉力哉監督作「アンダーカレント」上映記念で6日間(10/14(土)~19(木))上映。cinema city シネマ1
【際鑑賞・追記】
面白かったから1日開けて再鑑賞。どんな映画もそうだが、2度目は筋を追わないせいか、新たな気付き・発見が有って面白い。1度目は何となくやり過ごしてた場面、セリフにハッとしたり、ドキッとしたり、考えさせられたりする。
沈黙が多い映画だと思うけど、その沈黙のときの2人の気持ち、心の声を想像するからグッと画面に引き込まれる。2度目だから余計そういう場面が増えて面白かった。