ゼウスの法廷のレビュー・感想・評価

関係者が裁判に携わることは厳しく禁じられている。それは法治国家における世界共通の鉄則。

「あり得ない」デフォルメなんだなぁ。
だから、
寧ろ「弾劾裁判」とか「資格の有効期限」が無い事と「最高裁判所裁判官国民審査」も効力を失っている事が問題。
そして、裁判所が検察側に有利なのは事実で、今の日本の司法は成り立っている。

さて、これは刑事事件での判決。
民事では、やはり彼女は多額の負債を抱える事になる。
残念だけどね。
最後はそれをあんに示していると僕は思った。
従って、大いに共感せし。

刑事事件の他に必ず民事訴訟がある事を忘るべからざり。

件数過多により、正義なや審議よりも判例に基づき一秒でも早く裁判を片付ける効率性こそが最優先事項となっている法曹界の実態の中で、多忙を極める判事と、その判事に気を遣う関係に困憊し外に自由を求める婚約者の人間模様、旧態依然とした法曹界の体質や忖度の上下関係、そうした中で起きた事件の最終判決、など、新たな世界と感情を知ることができ、観てよかった作品。ともすれば、ビジネスの世界でも似たような状況かと。

人に勧められ出向いたが、
ドラマツルギー（あまり使わない言葉？）としては
かなり強引な感じで
まずあり得ない話として、
逆説的に見る側のスクリーンに映ってしまう傾向有り。
日本の法曹界に向けた痛烈な批判の意思、想いは強烈に伝わる。
しかし、その批判（庶民の怒り）が暴力を内在する手段にのみ
集約された感じでかなり残念。

奇しくも、袴田事件の再審請求が認められた日に
観たことになった。
日本の裁判制度に対して、映画の作り手と同じ思いにさせられている。

まるで教育ビデオドラマばりの簡素な画面背景からして、制作資金調達は相当な苦労があったのではないかと推察する。
それでもその批判的姿勢を貫いた
作り手に敬意を表し、星3つ。