寫眞館のレビュー・感想・評価
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女児を笑わせたい写真屋ボーイと撮影となると笑わないガール
監督と脚本と原画は『風の谷ナウシカ』『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の原画を務め『AKIRA』では作画監督を務めたなかむらたかし
時代は明治大正昭和
生まれつき写真撮影となると決して笑わない女性の生涯
その彼女を笑わせたい写真屋さんのピエロぶり
終始仏頂面だが人生の局面局面で度々日の丸写真館に訪れる
父を亡くし戦争で息子を亡くし夫も母も死んだ
ひとりぼっちの老婆
写真屋さんは病気で店を休んでいたが入店した老婆
最後は2人でにっこり写真撮影
セリフなし
ピアノ演奏のみ
絵は好き
単純なストーリー
オチも読める
でもまあ悪くない
ハイ!チーズ。少女終末旅行の記念写真を思い出した。
ショパンのピアノ楽曲にのって、日本の近現代史を描いた話。新幹線が通っている東京だから、大田区の中込辺りだと思う。
セル画ではなくCG(原画は監督自らだそうだ。凄い)だろうが。ファンタジー一辺倒の日本のアニメ界に、近現代史を持ってきて、しかも、イデオロギーは一切語らない。ファンタジーではないけど、このアニメには自分の世界がある。
追伸 おいさらばえた老人が、二人で写真を撮る。少女終末旅行に通じるものがある。
時代感や画力はもちろんとても良かったけど、主人公の女性に全く魅力が...
時代感や画力はもちろんとても良かったけど、主人公の女性に全く魅力が感じられなかった。
•子供の時のシーン
唯一笑顔を見せるのが写真館主人の転倒っての、もはや悪意では?と思ってしまった…もっと幼いならともかく幼稚園年長ぐらいの歳なのに、そこで笑えるってのは底意地が悪いと思ってしまった
•特に写真館主人の善意で譲り受けた人形が水たまりに打ち捨てられたシーン、後から何かしら救いがあるのかと思ったけど何もなかったのすごい…
美しくももの悲しい時代を生き抜いた痕跡
宮崎の風立ちぬと同じ時代を描きながら、その映像の美しさとは裏腹に女性が一度も笑顔になれない時代を痛烈に風刺すると同時にその時代を生き抜いた糧は笑顔そのものであった事の矛盾に気付かされると言う虚しさ。ただその笑顔は実は身近な処にあったと言う気付きがテーマとなる。
時代感
写真を撮るという事が特別な時代があった
今はスマホやデジカメがあるから気軽に自撮りできるし、撮った写真を世間に公表するインスタというサイトもある
昔は家族の記念日などに写真館に行って写真を撮った
だから基本、家族写真は家族や親戚しか見れないし、旅行写真なども知人友人位しか観る機会がない
それから家庭用カメラが普及したけど、フィルムの現像にそれなりのお金がかかる事もありデジカメのようにコストを気にせず撮るという事もなかったので、やはり特別なタイミングでしか写真を撮らなかった
写真を撮るのというのは元々そういう価値観だったなという事を思い出させる映画であり、も一つどうしても避けて通れないのはこの時代に直面する戦争という状況
写真、家族、御時世
無音アニメから感じ取る印象はそんなに複雑なものではないんだけど、御時世で言えばやはり戦争という状況が突出してしまう
この映画にネタバレに値する表現は見当たらない
画力と演出力がモノを言わせた力技の作品だと思う
評価としては個人的にブロックバスター好きなので星少ないけど気持ち的には星5
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