劇場公開日 2014年10月11日

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「アンモナイトと、赤ワイン。」ぶどうのなみだ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アンモナイトと、赤ワイン。

2014年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

優しい映画ですね。爽やかな涙を誘うというか。
北海道の広大な大地で繰り広げられる人間ドラマで、またその雄大な景観に倣って登場キャラクター達もセコセコ生きてないんですよね。ベラベラベラベラ心情を語ったりもしない。だから冒頭からそれほど多くの個人情報を与えてはくれないんですよ。けども、きっちりと心の機微は描いてくれてます。決して観客を突き放しはせずに、行動で語ってくれるというか。勿論ね、全くの無口って訳でもないですから。適度に喋っております。

年の離れた兄弟と、突然現れた旅人の女性がメインで、彼らの紡ぎだす心の交流が話の主柱なんですね。彼らの過去に一体何があったのか?彼らの行動目的は?てなことを少しづつ解き明かして行きながら、時節の景色を楽しみ、彼らと取り巻く人々の暮らしの営みに目を細める、みたいな。

三人には各々の事情と、背けたくなる過去があり、涙を流した日々があるんですね。そういった自ら伏せてきた出来事と向き合い、それらが自然と溶け合う時に、やっと幸せな時間が訪れるという。

ほっこりとする作品でした。あと鑑賞後には赤ワインが飲みたくなります。

ロロ・トマシ