「アニメーションじゃなくては出せない繊細で力強い作品!」ジョバンニの島 HIROKICHIさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメーションじゃなくては出せない繊細で力強い作品!
最近のアニメーションはラインのスタイルとか、アクションにしか心動かされる所がないのですが…
この作品は、それぞれのキャラクターがアニメーションならではのとても良い動きをしていて、どのキャラクターも実写以上に人間味に溢れ、描かれている。
とくに主人公兄弟はヤンチャで愛おしく魅力的、観ている自分まで子供の視点となり引き込まれて、観終わると… 童心で感動している自分が居ました。
物語が北方領土 “色丹島”の話なのでどちらかの国寄りのプロパガンダ的に描かれていたら…と心配したのですが、当時の島民の生活が淡々と描かれていて、当たり前の家族の有り難さを痛感しました。
また厳しい現実の中、タイトルの宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』がとてもいいアクセントとなっていて切なかった。
最近、戦争を背景にした『風立ちぬ』などもありますが… 比べるものでもありませんが、断然『ジョバンニの島』に心揺さぶれました。
ジブリ以外でこんなに人間味を描ける監督がいるなんて、嬉しい。
コメントする