「モノラル音声だからこそ劇場の音響で」風の谷のナウシカ 侍味さんの映画レビュー(感想・評価)
モノラル音声だからこそ劇場の音響で
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ジブリ作品が色々とブルーレイ化されている中、このナウシカはドルビーモノラルである。
ドルビーなのにモノラルである。
当時、アニメ作品でステレオ音声が然程なかったのか?という話はここでは置いておいて、ナウシカは劇場でこそその音質が活かされる映画だと思う。
(一部マニアのハイグレードホームシアター環境を除いて)
オープニングのユパの旅のシーンからオープニング曲、そのまま空を飛ぶナウシカ。
一連の流れに添えられる久石譲の曲がとても美しく心に染みる。
この感動を味わえるのは今の映画館だけ。
最近の映画とは違うオープニングとエンディングのあっさり加減は昔の邦画の流れで、その分本編に凝縮された魅力で余韻は心にずっと残る。
終盤、オオババ様の目がカッと開き、ナウシカの姿を一目見て号泣するシーンからまたもや美しい音楽が奏でられ、最後の砂場まで揺さぶられていた感情を優しく包み込む。
モノラルだからこそ、小細工なしで響く映画。
是非、音響の優れた劇場で観て欲しい。
p.s. 上映前に新宿南口前の路上で連れと大喧嘩しました。
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