「互いを尊重する原点」風の谷のナウシカ KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
互いを尊重する原点
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ジブリ作品リバイバル上映として久しぶりに鑑賞した。
僕が生まれる前の作品だが、あまりジェネレーションギャップを感じる事なくいつ見ても時の流れを感じる事のない貴重な作品。まぁ逆を返せば時を感じないという事は今だに人は争いをやめる事ができず、互いを否定し理解しあえてない世界が変わってないという事でもあるが…
この作品も色んな見方はあるんだろうけど、僕自身幼少期に見た時に人々の争いに対する無意味さへのメッセージ性が強いという見方をした事もあってやはりそういう視点で鑑賞するのが見易く感じる。
その為数年に一度この作品を観る際はどうしてもそういう視点で見てしまうのだが、その視点が強いとどうもナウシカのご都合主義が強く感じ、個人的にはジブリの中では特別エキサイトできる作品ではない。
もちろんアニメーション映画だから単純明快でいいと思うのだが、複雑な世界観の割には例え敵対する相手、虫であっても理解し愛する事を身を投げ出してでも貫く事で世界は救われるという当たりがどうも好みではない。
もちろんナウシカの相手を傷つけない戦う姿には一定の共感や感動はするのだが、どうしても理想像感が強すぎてどこか冷めた目で見てしまう。
この辺りは自分の心が清くなく捻くれてるのかなとも思えて悲しくはなるが…
まぁそれでもジブリの原点でもある為大切な作品の一つである。こうしてリバイバル上映でも足を運んで観に行ってしまうわけだから国民的な作品の一つに違いないだろう。
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