「強く、心優しく、全てを愛するヒロイン」風の谷のナウシカ しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
強く、心優しく、全てを愛するヒロイン
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"金曜ロードSHOW!" で鑑賞。
原作マンガは既読。
数え切れないほど観ているのに、観てしまう。ストーリーを知っている。ラストがどうなるかも分かっている。でも、毎回面白く観られる。飽きが来ない。これぞ、名作の証し!
自然との共生と云うテーマは、公開から30年以上経過した今尚色褪せること無く、凄まじい問いを投げ掛けて来る。
人類の愚かさ。全てを掌握しようとする傲慢さのせいで喰らうしっぺ返し。それでも懲りずに争い、滅びの道を歩む。
全てを愛し慈しむナウシカは、自然も人類も分け隔てなく救おうと奮闘。どこまで美しく尊い心の有り様なのか。
人類が散々に汚した自然。逞しい自然は腐海をつくり出して自らの手で浄化を試みる。しかし、身勝手な人類は自分たちの生存ばかりを考えるが故に、腐海の仕組みを理解しようともせずに焼き払おうとし、残された土地を奪い合う始末。
そんな愚かな人類でも、他者を思いやり、互いを尊重することが出来る余地があるのだと思うとなんだか愛しくなって来ました。ペジテの艦の一室に閉じ込められたナウシカをアスベルの母親が助け出してくれる場面で痛切に感じました。
クライマックス、人々の眼前に展開された労りと友愛が起こした奇跡。涙が零れました。荘厳な名シーンだなと改めて思いました。ナウシカが命を懸けて守り通したものを、我々も未来永劫大切にしていかなければならないなと感じました。
[以降の鑑賞記録]
2020/06/27:TOHOシネマズ東浦
2023/07/07:金曜ロードショー
※修正(2024/02/17)
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