「ハッキリ言って脚本はマズい。マズいが・・」風の谷のナウシカ わしのネタを映画化せいや!さんの映画レビュー(感想・評価)
ハッキリ言って脚本はマズい。マズいが・・
公開当時、ほぼ無名だった宮崎駿をコアなファンたちだけが熱愛していた。ルパンとコナンが偉大な作品だったから。・・・次の作品はいつかいつかと待ち焦がれ、ついにマンガのナウシカが映画かされると知ったとき、飛び上がって喜んだ。
・・・公開された作品を初日に見て私はとまどった・・・漫画と違う・・しかし作品は幸いにもヒットした。私はそれが嬉しかった。私には既に知り尽くしていたような宮崎ワールドだったが一般人には新しかったのだ。
・・・今、見直してみるととても最後まで見ていられない。この脚本のヒドさときたら。前段20分の説明セリフの嵐はなんだ?なんで事件が起きるまで20分もだらだら世界観説明してんだ?クシャナが現れて盛り返すのは見事だが腐海に落ちて激しくトーンダウンする。そこんところのエピソードそのものがテーマの説明になってしまっている。オームの幼虫を囮にしてオームの暴走を引き起こす。そんな超強力な攻撃がそんな超安価にできたら、最高の戦争抑止力だ。こんな時代が何百年も続いて、そんな方法が開発されていわけない。・・気がついてしまうと、ばかばかしくて見てられない。クライマックスは臭いとしか言い様がない。
・・・しかし私は幸運であっただろう。宮崎駿という巨人が映画の世界に足を踏み出す第一歩の醍醐味を存分に味わうことができたのだから。当時は私もメロメロに映画館という魔法空間の虜になって、この作品を三回も観に行った・・・。
本作の感想、まったく同感です。
私はコナンは好きでしたが、ルパンは原作好きだったので「カリ城」「アルバトロス」「さらば愛しき〜」は「これはルパンじゃな〜い!」と感じて宮﨑アレルギー気味になっていた部分もありますので、当時の想いにズレはありましょうが。
でも、メージュ連載の漫画は素晴らしいと思っていましたから映画は残念でしたね。