クスクス粒の秘密のレビュー・感想・評価
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チュニジアのダンスがサスペンスを含んで涙を誘う
こういう作品があっていい
この作品に結果は蛇足
おいおい、なんちゅう終わり方。。
しかし、撮り方は一貫してドキュメントタッチだし、その終わり方も考えあってということは伝わる。
どこまでを見せるか。たぶん、あそこでこの作品で言いたいことは全部言ったってことだろう。
店の窮地を救おうとしている母娘は実の娘たちにその後受け入れられるだろう。(母はあれ、ホテルの食事を運んできたってこと?)
そして、ぱったり力尽きた感じの主人公でエンド。悲しいものがあるが、父は最後まであきらめず奮闘した、というそれが全てということだろう。この作品に結果は蛇足でしかないのかもしれない。
それにしても、ナチュラルすぎる演技は何?浮気された奥さんのキレ方、泣きながらよくあれだけベラベラと悪態つける、圧巻。。
恐ろしく冗長的
みんなあなたを愛してる
フランスのアラブ系移民の話という目新しさで観始めたが、直ぐにこれは誰にでも共感出来る普遍的な家族の物語だと気付く。
寡黙なスリマーヌに対し、家族の中心である前妻スアドの肝っ玉母さんぶり。
浮気者の長男マジドと不満を溜め込む嫁のジュリア。
出来れば両親によりを戻してほしいと思っている娘たちと彼女たちに見下されていると感じているラティファとリム母娘の関係が良い訳はなく、お互い陰では言いたいことを言っている。
しかし、それぞれの思惑はともかく、家族がスリマーヌに協力するのは、皆が彼を愛しているからだ。
日曜日のスアドの家での昼食会、ホテルの住人のミュージシャン達のお喋り、バイクを乗り回す悪ガキをヨロヨロと追いかけるスリマーヌ。怒りを爆発させるジュリア。
現実には、退屈な時間も、もう勘弁してくれという時間も都合良く終わってくれる訳ではない。
これらのシーンは少しずつ長いと感じるが、これがリアリティーを生んでいると思う。
レストランの窮地を救う為、アラブ風のダンスを披露するリムのシーンがとても印象的だが、特に目を奪われてしまうのは彼女のポッコリしたお腹だ。
リムを演じたアフシア・エルジは体重を増やしてこの役に臨んだそうだし、執拗に彼女のお腹を映していることからも、監督はどうしてもこの彼女の姿を撮りたかったのだろう。
いろいろな見方があるだろうし、監督の意図ははっきり分からないけれど、私には、アラブ系移民の新しい世代の、何としてもこの国で生きていくという強い意志、逞しさに感じられた。
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