フィルスのレビュー・感想・評価
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堕ちた人でなしの話
実をいうと、ジェームズ・マカヴォイ目当て程度の軽い気持ちでいたので、物語が進むにつれて結構度肝をぬかれました。 弱い人間の厭らしい部分、様々な欲望、虚栄、高慢、孤独、悲観、絶望etc...それらを詰め込まれた主人公がどんどん堕ちていく様は怖いような痛快なような…不思議な感じ。 荒々しい獣じみた暴挙暴走、爬虫類のように 冷ややかな計略、どうすればいいのかわからず錯乱していく人間らしさ、どれをとっても面白いと感じるには、見る側も毒々しい目をもってしないといけないかも? アップダウンが激しく、会話も出来事も刺激的で、閃光のようにはしっていく、ある意味軽快な映画でした。
97分のドラック映画
ジェームズ・マカボイ演じるのクズ刑事ブルース。二言目には汚い言葉を吐き、売春、不倫、アルコール、コカインに手を出す。前半はまるで猛獣のようなブルースを描き、彼が警部補の座を狙っていてその方法としては他の同僚を陰湿なやり方で蹴落とすということだ。 しかし後半はそんなブルースを通して人間の弱さを突きつけられる。クズな男だが観客は嫌いになるというよりは哀れに感じてしまう。それは製作者たちが彼を愛しているからだと思った。 また全体的な話の流れがつかみ難く、後半のオチもなんだがしっくりこない。話が前に進む感じが全くしてこなかった。でもあのドラックのようなテンポを97分間見せつけられたので帰りは異常にテンション高かった(笑)
嫌悪感に勝る、哀しみの余韻
悪徳刑事ブルース・ロバートソンの、狂った世界…。 英国製R18+の黒い笑い、ジェームズ・マカボイの俳優力でグイグイいきます。 面白かったです。嫌悪感にはるかに勝る、哀れな者への哀しみの余韻でした。 日本人留学生殺害事件の解決に昇進をかけて同僚を陥れ蹴散らす、自信過剰な刑事ブルースの狂っていく日常。言い様のない違和感。 やっていることはとにかくヒドいですが、気がつけば彼の世界に取り込まれていました。 鬼気迫る演技のジェームズ・マカボイを始め、ジェイミー・ベル、イモージェン・プーツ、エディ・マーサンと、いい顔の実力派が揃って見応えありました。
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