「優秀な戦士とは・・・」エンダーのゲーム odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
優秀な戦士とは・・・
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子供の戦争ごっこを他愛無い悪ふざけと看過するとしても実際の戦闘となると話は別だろう。かっての戦争の学徒動員やイスラムの少年兵など痛ましい歴史が思い起こされる。
湾岸戦争でもハイテク兵器が闊歩し、まるでビデオゲームと揶揄された、ゲームであれば子供の方が呑み込みは速いし反射神経も優れているということからなのだろう。本作では戦闘スキルとして子供に期待している設定が実におぞましい。
如何に優秀でも実戦となると純真なヒューマニズムが災いするとみて模擬訓練と騙して戦わせる手の込み様、酷い大人たちでした。ただ、自衛か侵攻かの大義名分や少年兵や核兵器を超える大量殺戮兵器など手段の是非を論じてみても有事となれば見境のないのが人間の怖さであることは否めません。容易に答えの出ない問題ではありますが未来を担う子供たちには考えてもらいたいと願って映画にしたのでしょう。映像は流石にデジタルドメイン、圧巻です、ワイヤーアクション満載の無重力空間での戦闘訓練シーンも見事でした、何でもシルクドソレイユの芸人さんたちの指導で子供たちが頑張ったようです。メッセージ性の強い分だけコミック系のSFアクション作品と比べると娯楽性では薄いですがジュブナイル向けとしては貴重な良作なのかもしれませんね。
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