「「世界にひとつのプレイブック」コンビが話を掻き回す」アメリカン・ハッスル マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
「世界にひとつのプレイブック」コンビが話を掻き回す
でっぷりお腹になったクリスチャン・ベイルの変貌ぶりがすごい。「ダークナイト」のブルース・ウェインの面影は微塵もない。
詐欺師を使って汚職政治家たちを根こそぎ逮捕することに燃えるFBI捜査官リッチーの捜査への執念はすさまじい。マジなのかマヌケなのか? ブラッドリー・クーパーの目がイッちゃってる。
デ・ニーロが不気味で、FBIの作戦に危険な影を落とす。話の流れを変える重要な役割りだが、なぜかノンクレジット。
この作品、開発を進めるカジノにアラブの大富豪を装って出資を申し出るオトリ捜査の面白さという点では、少し物足りなさを感じる。デ・ニーロの登場シーンが最大の見せ場かもしれない。
むしろ見どころは、予想外に深入りしてしまうFBIに対して、詐欺師のペアが自らの身の安全を確保するために立ち回る頭脳戦にある。
いったい誰と誰が組んでいて、何が本当でどこがフェイクなのかワケがわからなくなる。おまけに、ジェニファー・ローレンスのおバカぶりが上手すぎて、混乱に拍車がかかる。ブラッドリー・クーパーと二人して、「世界にひとつのプレイブック」コンビが話を引っ掻き回す。
これが実話だというから、世のなか面白い。
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