「悲しみと怒りと虚無感」フルートベール駅で 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
悲しみと怒りと虚無感
射殺する事にそこに何の理由もないという悔しさ。電車を勧めたお母さんの後悔。
隣で仲間が殺された友達の悲しみ。何も出来ない妻の辛さ。父親の帰りを待つ娘。が胸を締め付けた。
怒りと悲しみもそうだが、は?何で?という虚無感でいっぱいだった。
監督もの撮り方も上手いと思った。
オスカーをコイツ俺たちと同じでその日暮らしで明日も分からない生活を送ってるんだな「俺も一緒だよな」と思わせる作りだったし、
仕事に関しては不器用でダメなやつだけど、母親や娘への愛情は本物で愛すべき隣人であったし、ホームで仲間とハグするシーンなんか、自分もこの仲間の一員に思えたから、余計その後起こる出来事が分かって辛かった。
警察がいくら言い逃れをして罪が軽くなったとしても、一人の人生を終わらせ娘から父親を奪った事実からは逃れられない。
死よりも辛い人生を歩むんだと、言い聞かせた。言い聞かせないとやってられない。
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