「2009年、一人の男の死は歴史ではない」フルートベール駅で マツドンさんの映画レビュー(感想・評価)
2009年、一人の男の死は歴史ではない
チャップリンによると
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」
だそうなんだけど、
人の死は、ロングショットで見れば「歴史」でしかなくなる。
と同時に、「数字」でしかない。
でも、そこには人がいて、日常があり、暮らしがあったはず。
だから、
2009年におきた黒人の射殺事件をどの視点から切り取るのか
が、決定的に重要になる。
気付けば、家族の視点で
オスカーの死に立ち会っている自分に気づかされる。
この映画の秀逸さは、そのリアリティー。
一人の死の重さは、要約できない。
コメントする