「観るべき映画」フルートベール駅で 明烏さんの映画レビュー(感想・評価)
観るべき映画
後半、あまりの悔しさや悲しさで涙が止まらなかった。
映画は他人に強制されて観るものではないけれど、この作品は観るべき映画だと言い切りたい。
自分自身、この事件がニュースで報じられていた事を覚えているけれど、それはあくまでも遠い国で起きた理不尽な事件であって、当然憤りは覚えたものの結局のところその時の僕にとっては単なる「情報」だった。
ライアン・クーグラー監督はマイケル・B・ジョーダンを始めとする素晴らしい役者陣と共にドキュメンタリータッチの撮影を行う事で、オスカー・グラント3世の「生」を見事に浮き彫りにしたと思う。
オスカーの人柄や周囲の家族や仲間達との関係を丁寧に描き、2009年1月1日に彼が確かに存在し、そして理不尽にも命を落としたという事実を「リアル」なレベルに表出させた。
本当に素晴らしい、忘れてはならない映画だと思う。
2017年、同様の事件がアメリカで多発した。
そんな時にこそ、この映画は観られるべきだと思う。
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