ラスト・デイズのレビュー・感想・評価
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設定が厳しい
広場恐怖症を症状とする謎の病が蔓延した世界で、恋人を探すべく旅に出るという物語。ゾンビなど分かりやすいパンデミックホラーであれば一時間半程の本編で十分に物語を展開する事が可能だと思うが、画的にどうしても地味になる設定でこのストーリーだとやはり退屈してしまう。
濃密なドラマで占めているのならば話は別だが、正直本作の中で濃いドラマが展開されている様な部分は感じられない。暴徒化した人々がいるのも想像がつくし、あまり良い出会いではなかった二人の間に出来る友情など、特に目新しい試みは感じることなく終盤まで突入する。
これをパンデミックホラーと呼べるかは分からないが、広場に対する極度の不安症状という新しい設定は斬新で画期的である。それ故地下を通って目的地まで行くという工夫を強いられるが、地上の荒廃したであろう様子があまり描かれないため(例えば本作のポスターのような世界)、終末感が薄いのも難点として挙げられるだろう。そういった箇所を工夫すれば、「クワイエット・プレイス」や「バード・ボックス」等の行動制限系ホラーの座に君臨出来たかも知れない。
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