劇場公開日 2014年3月1日

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「何も生まれない性交」愛の渦 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0何も生まれない性交

2019年8月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

みんなノリノリの乱交パーティーなのかと思ったら、
始まりはお互い探りの会話から入っていく。
「初めてですか?」「場所分かりましたか?」
合コンと違って一切名乗らないので、会話もぎこちない。
こーゆーところで堰を切るのは女慣れしたフリーター(新井)。
追随するフツーのサラリーマン(滝藤)。
見よう見真似で誘ってみる童貞のデブ(駒木根)。
そしてニート(池松)とブスな女子大生(門脇)が残される。

一戦が終わると、今度は猥談で盛り上がり、
フリーターとリーマンで相手チェンジ。
デブとニートは変わらず2回戦。

3戦目はフリーターが女子大生を指名。
遮るニート。恐らく恋愛感情が芽生えてる。
裸同士の彼らの本音が剥き出しになっていく。

そんなノリノリな乱交パーティーなんてありえないだろう思っていたら、
体をどれだけ重ねても相手のことなんて分からない、という、
この心情描写はかなりリアルだと思う。

途中で変なカップル(チンピラとデブ女)乱入は、
そのカップルの愛の確認とか言ってたけど、
実はニートと女子大生と距離間の確認だったんだろう。
ニートはその後も女子大生とやりまくり終了。
ニートの感情の行く先は・・・、といった感じで、
ロジックもよく出来てると思う。

直前に「愛の流刑地」を見て、あの不自然な関係より、
こっちの方がよっぽどリアル。
「笑うセェルスマン」でも言っていたが、
“人間関係は、浅ければ物足らないし、深ければ煩わしい”
この事が、この映画には集約されている。

しかし、相変わらず池松の役は台詞が少ないなー。
「なんかしゃべれよ」と何度もつぶやいてしまった。
女性陣の裸はスレンダーな方ばかりで、
自分的には50点でした。(デブ女は論外)
門脇のベッドシーンはちょっと不自然。
喘いでるんじゃなくて叫んでる。
地味に役者が豪華なのが面白い。

因みに男性一晩(0時~5時)2万円なら安くないかと、
かといって参加しますかというと、悩むなー。
保育士(中村)とOL(三津谷)くらいが来るなら行くな。
(ハイ、ゲス決定)

クリストフ