悪の法則のレビュー・感想・評価
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2回見れば「見える」?
まず言いたいのは「すっごく怖い映画だ」ってことです。
最初、タイトルとキャスティングからの印象で、「みんな『悪いヤツ』なんだけど、互いの騙し合いのなか、最後に笑うのは誰なのか…」的な、オールスター揃い踏みの「娯楽映画」だと思っていたんですが…。全然違ってました。痛快さとは無縁の、「どシリアス」な内容です。そもそも邦題の「悪の法則」というタイトルが、上記のような誤解を生んでしまうような気もします。
この映画で描かれている世界(っていうか「社会」)では、「オレたち悪(ワル)だぜ!」という意識ではなく、「善悪?そんなの関係ないね!」っていう感じで日常を生きている人達が出てきます。そんな人達から、社会契約が機能しているなかで暮らしている我々に対して、「不自由なく日々を暮らしていると分からないだろうけど、デタラメな社会は、すぐ隣の身近なところにもあるんだよ」「人間の社会なんて、実は『何でもアリ!』なんだぜ…」と、言われてるような気がします。
キツイのは終盤。天災など「神の仕業」「世界の訪れ」によることなら仕方なく諦めるしかないけれど、ある悲劇が自分の迂闊さに起因して始まり、デタラメな日常に埋め尽くされた社会の側から、「恨み」からではなく、ゆえに理不尽なまでに一方的に、周囲を巻き込みながら自身の生活を目茶苦茶にされる…といった事態は、「善悪」に縛られている「臆病な人間」にとっては、とても受け入れ難い、底無しの困難を伴います。なにせ、ドラム缶の中の「永遠の積み荷」も「ジョーク!」ですから。
映像、俳優陣の演技、話の組み立て方、ファッション、音楽、どれも格好よく、バッチリ決まってました。ただ、ストーリーの細部が分かりにくい、ということはあるかと思います。ストーリー全体を俯瞰できる視点からではなく、それぞれの登場人物の視点から、各シーンが描かれている印象です(主人公も事件の全体像を把握できていません)。でも、ストーリーを説明しすぎるのは「ダサい」ですし、こういう描き方をしたのかな?と思ってます。
というわけで、DVDで2回見れば、全体像がよりハッキリと見えてくると思います。
また、アメリカとの国境近くのメキシコ領内の状況について、予備知識があると理解がよりスムースになるでしょう。最初字幕を見ていて「ん、ファミレス?」と読み間違えてしまいましたが、町についてネットで調べてみて「そんなことになっているのか…」と、わかったことがたくさんありました。
映画の終盤では「臆病者は、現実から目を背けてしまうがゆえに残酷だ」というテーマが示されます。この映画の中での悲劇は確かにフィクションかもしれませんが、フアレスの悲劇は現実です。つまり、劇中の悲劇は現実と地続きなんですね。となると「軽い気持ちでクスリに手を出した」人は、この「現実の悲劇」の共犯者ということになります(cf「あのようなDVDを見たヤツも同罪だ」)。ましてや、主人公のような人物が自身を安全な場に置いたまま「ヤバい社会」とちょいと関わって「美味しいトコ取り」をするような行為は、自身の行為がどんな状況と「繋がって」いるかについて無自覚であるがゆえに「残酷」ですし、一方、「あちら側」で善悪に縛られずに生きている人々からすれば、「はぁ?お前ナメてんの?」という風に思われても仕方がないでしょう。
というわけで、考え始めるとたくさんのテーマが思い浮かぶ、見応えバッチリの傑作だと、私は思いました。
言われている程ではない
結構レビューが良くなかったので、映画館では観なかったけど、思いの他に悪くなかったです。これ観るの辞めて47ローニン観たけどこっちの方が面白いかったなあw犯人はひねりがなかったけどそれ以外は謎の組織と裏切り者の追い詰めかたは良かったです‼︎まあ、ちょっと裏切り者をひねって欲しかったです‼︎まあ、ちょっと以外と弁護士の嫁かもと考え過ぎてしまったので、それを狙ったのかな?
高品質な犯罪サスペンス
面白かった!
映画構造が非常にハイクオリティだと思います。後半の主人公の後戻りできない感がすごく、この辺からこの映画の構造の本質が見えてきました。あきらかな説明不足な展開も、このあたりでメッセージ性とリンクしてスッキリしました。
2回目みたら前半からメッセージに対する伏線が山盛りで驚きました。
人生のガイドラインになる1本でした。
善vs.悪ではなく悪vs.悪
恐ろしく不親切な映画である。
やけに哲学的な台詞の応酬が続き、
ぼんやり台詞に気を取られていると、
誰が誰をどう出し抜いたのかというサスペンスの部分が分からなくなってしまう。
しかし、ここで描かれているのは、「悪vs.悪」の世界。脚本のコーマック・マッカーシーが自身の小説で繰り返し描いてきた世界だ。
主人公の“カウンセラー”は、弁護士という仕事柄からも、そもそもは「善vs.悪」の世界で生きてきた筈だった。
ライナーという入り口を通して、本来属していた世界から、一歩踏み出してしまう。
そこが、「善vs.悪」の世界ではなく、「悪vs.悪」の世界だと知らずに。
殺るか、殺られるか、
生き残るためには非情にならざるを得ない世界。
気付いた時にはもう引き返せない。
すでに選択はなされてしまったのだ。
舞台は国境の街。テキサス州エル・パソ。
アメリカとメキシコ、両方の国が存在する街はまた、その“悪の法則”の境界線もまた曖昧なのだ。
コレっていう核がないよなー
悪事に手を染めた弁護士が一気に転げ落ちていくって話。でもそれだけって感じ。転げ落ちるきっかけを作ったのが誰かってのはあまり重要じゃなかった。豪華なキャストといい監督で映画を作っても今ひとつになるってことか。
悪のミルフィーユ
一言で言えば、悪のミルフィーユです。悪いやつらの上塗り、上塗り、上塗り…。それでも見てて飽きないのは、スタイリッシュだからだと思います。さほど派手でもなく大袈裟でもないんだけど、たんたんと悪事を描く。スピード感あるのでついていくのが大変ですが、救いのない映画なのに後味が悪くないのはそのおかげかと思います。
後俳優陣が良すぎですかね。ブラピはほんとにかっこいい!キャメロンディアスとかハピエル…とかペネロペとか。もっと地味な俳優ならもっと重たい映画になったような気がする。
小さな悪事も、最低な世界への第一歩だ、という教訓が得られました。
後は、ペネロペがやっぱかわいい!
冒頭のシーンはエッチです。見てください!笑
ほぅ
僕が映画見てて寝るのはただ一つ。芸術すぎるか、緩急がないか。
悪の法則は評判あまり良くないのは知ってましたが、キャストに惹かれて見た感じで。
まあ、渇き。を見た後だからこそだけど
物足りなさを感じてしまってます…
うーん
ごめんなさい、よくわからない映画だった。
キュートな笑顔のキャメロン・ディアスとは違う、(ズル)賢くセクシーでとびきり「悪い」女の顔が新鮮だった。
「ジャッキー・コーガン」といい、最近ブラピが出てる映画はちょっと不思議というか、アクの強いものが多い気がする。
かっこいいセリフと役者の表情に賛辞
映画を見て、改めてブルーレイで鑑賞しました。
この映画、評価が低い傾向ですね。たしかにわかりやすいアクションとかないし、セリフが難しいし。でも映画みたとき、結構好きな感じだったんです。
なので、約20分の未公開シーンが追加されているエクステンデッドエディションを見ました!リドリー氏のコメンタリー&メイキングを見ると、深さがわかります。残酷なシーンなどは日本での公開のときにカットしてほしいと日本側から要望があったそうです。
まぁ大人の映画ですね。10代とか見てもイマイチとしか感じない内容ですし。でも欲望と闇社会って題材は、意外と身近にあるものですよね。これを見て、今ある幸せをかみしめる。そんな映画のように感じます。
最後に、それぞれの役者の演技、表情がたまらなく良いので、そこもおすすめです。
「悪」の嫌だ味をべっとりつけてくる映画
豪華出演陣にも関わらず興行的にはいまいちだったらしいが
映画の「肌触り」がかなり良かった。
「ノーカントリー」の脚本家が書いただけあって
「悪」と言うものの不条理性、凶暴性、非主体性の恐ろしさを見事に表現していると思う。
嫌だ味をべっとり残すこと請け合いの映画!
これは ホラー映画
見なきゃよかった…
って言ってもこの俳優陣だし、ノーカントリーの原作者だっていうし、避けては通れない映画だった事は確か。
内容は観ていてつまならいなんて事はなく、ただただ怖い!殺人鬼キャメロンが特に。
最後のシーンのセリフの内容、そして締めのセリフ、怖すぎでしょ……
誰が1番悪とかそんなのは主じゃないよ。
あんまり評判よくないけど、あたしは結構好きです。監督はリドリー・スコット。出演がマイケル・ファスベンダー『XMENファーストジェネレーション』ペネロペ・クルス、ハビエル・バルデム(ペネロペ夫)、キャメロン・ディアス、ブラッド・ピットです!!
こんな豪華共演、二度とないはず…。それだけでも必見(⑅˃◡˂⑅)
…。しかし「誰が悪の法則を操っているのか」という宣伝コピーが完全にミスなんです…。
何度も出し抜き、出し抜かれて誰が一番の悪人か?という見方も出来ますが、でもそれは主題ではないんです。
主題は「人間の欲」ということでしょうか…。。
本作を観て思ったこと。それは欲をかくのにも器が必要ということです。笑
彼たちは良心を持ってないから、他人を支配ゲームに巻き込んで、勝つことだけを楽しみにしてるから、絶対叶うはずがないの。
でもね、出演陣の濃い演技だけでも見応えあるよ。
特にキャメロン・ディアスには驚いちゃう。あんな演技しちゃうんだもん。
金歯の前歯に、背中のチータータトゥ。目頭から鼻にかけて、チーターのようなアイラインを引いて。そしてナマズ!ナマズはしばらく頭から離れません。。
人生って、その瞬間、瞬間で選択による積み重ねだと思う。
やり直すことも、戻ることも出来ない。
あなたの人生は、あなたの選択による結果ということ。
涙がでるほど心に刺さりました。
メキシコギャング
流石リドリー兄、いつも通りビジュアルは抜かりがない。キャメロンディアスの背中のレオパードタトゥー。ブラッドピットのテキサスカントリースーツ、バビエム?の柄シャツ。レストランの内装、ブラピと主人公が打ち合わせる半地下のカフェ。ただ内容的にはオリバーストーンの野蛮な奴らな方が断然面白い。アクションなし、バイオレンスもほぼ描かれず、エロもなし。もっと凶暴なメキシカンスタイルを期待していたので、説教臭いセリフの応酬にはうんざり。アムスの宝石商がブルーノガンツだったり、女囚人がロージーペレスだったり、豪華なんだけど、結局何を描きたかったのかよく分からず、活劇にもなっておらず。
消化不良…だけど、キャメロンは存在感アリ!
原作は「ノーカントリー」のコーマック・マッカーシー。
監督はリドリー・スコット。
出演にマイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ハヴィエル・バルデム、ブラッド・ピット…。
この豪華贅沢過ぎるコラボに興味惹かれない訳が無い!
…が、しかし、評判は賛否両論。
実際見てみたら…
う〜ん、消化不良…。
有能弁護士が自らの欲で堕ちていく様を通して、人間のダークサイドを炙り出しているのだが…
難しい。とにかく難しい。
一応2度見たのだが、それでもスッキリせず。
自分の頭の悪さを作品の難しさのせいにしているだけかもしれないが、もう少しだけでいいから、エンタメ性も欲しい気がした。
でもそれでは、作品の本質を削ぎ落とす事にもなり、またモヤモヤ…。
話が取っ付き難かったので、役者の魅力に頼るしかなかった。
相変わらずインパクト大のバルデム、不敵なブラピ…一癖も二癖もある面々の中で、特筆すべきはキャメロン・ディアス。
頭が切れ、目的の為なら手段を選ばず、これまでにないクールでセクシーな悪女役で、不二子がまだ可愛く見えるほど。
文字通りのカーセックスは衝撃!
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