悪の法則のレビュー・感想・評価
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良かったです
冒頭チーターが獲物を捕らえる場面があり、それを双眼鏡で見つめるキャメロンディアスはこれから自身が始める狩りの事を考えていたのではと想像します。彼女自身がチーターでありハンターなのです。この映画はまさに彼女が主役であり彼女の物語ではと思います。ど派手なアクションはありません。非常に良かったです。
アナ雪観た直後に観たからか、集中できなかったけど、リドリー・スコッ...
アナ雪観た直後に観たからか、集中できなかったけど、リドリー・スコット監督の美学がびしびし伝わってくる映画。悪の法則=いちばん賢い人が勝者なんじゃないかしら。
深いのだろう
私には難しいというか分かりにくいというか、おそらく深い内容なのでしょう。
DVD特典の監督の解説付きをもう一度見たいと思います。
俳優陣は豪華でした。
最初のベットシーンは、なんだかイヤらしさがなく、ステキなシーンだと思いました。
『悪の法則』
アウトレイジの方が怖いし分かりやすい。
妙な哲学的な言いまわしからのラストは納得させるつもりが無いのか、悪い意味でオチが無い。
キャメロン・ディアスの化け方は強烈でした。
ロージー・ペレスの演技は最高。そこだけは絶品でした。
価値観を共有できない相手に恐怖するアメリカ人の姿
マイケル・ファスベンダー、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアス、ハビエル・バルデム、ブラッド・ピットと豪華キャスティングに、ハリウッド大作系の作品かと思いきや、実に哲学的な台詞の連続で、脚本を担当してコーマック・マッカーシーと、監督のリドリー・スコットの2人の作家性が全面的に展開する作品。
ただ、哲学的な台詞が連続するとはいえ、難解な作品ではない。
要するに、「自分が信じて疑わない絶対的な価値観すら通用しない相手に対して、人は何ができるのだろうか」という事を問うているのだと僕は理解している。
さらに、今のリドリー・スコットが監督をしているという点から、少しうがった味方をすると、本作は現在のアメリカの立場をそのまま描いた作品だと考えると面白い。
自分の価値観や想像力を越える相手と、「ヤバい」仕事や交渉を行う。ヤバい事だとは分かっていても「自分は大丈夫」と自己を過信する。しかし、ほんの少しボタンを掛け違っただけで、相手は突然、終わらない恐怖で追いつめていく。
「いちど動き出すと、だれも止めることはできない。選択肢はない」
「ただ現実を受け入れることだけ」
「お前の悲しみでは、何も買えない。なぜなら、悲しみには価値がないから」
どれも、今のアメリカを象徴するような台詞で溢れている。
殺人器具「ポリート」や殺人ビデオ「スナッフ」は、中東で現実に起きている事の象徴だ。
南米の麻薬組織機の人間は、それが殺人であっても、それぞれが自分の役割を割り切って、淡々と仕事をしているに過ぎない。
アメリカは、そんな中東や南米を「相手」にして、外交をコントロールしているつもりになっている。
ところが、そんな相手には、アメリカ的な価値観は通用しない。
“ブツ”と一緒に死体を送りつけることをギャグだと思っている相手。
車とファックするなんて性的価値観すらまったく違う相手。
そんな相手は、キリスト教に入信しているわけでもなく、牧師が「懺悔は出来ない」と拒否をしても勝手に語りかけてくる。
否、「相手」と考えると人間のように思うが、もしかしたら相手はチーターのように人間でさえないかもしれない。
そんな相手は「死」でさえも、同じ価値観を共有していない。
主人公(アメリカ)は、弁護士として助けているはずのクライアントから嫌われている。主人公の価値観は、クライアントに受け入れられていない。だから数年ぶりに出会った元クライアントからは罵詈雑言を投げかけられる。主人公は、「何かあればすぐに怒る」という欠点を指摘され、恋人(身内=アメリカ国民)に対しては「あんな奴もいる」と自己弁護になってない言い訳で、その場をやり過ごす。
そして、主人公は、自分の周囲にいる知人たちも巻き込んでいく。無垢な恋人も、何についても「知りたくない」と見て見ぬ振りするビジネスパートナーも、裏社会に精通している仲介人も、主人公に助けられた代りに協力する運び屋も、皆殺される。殺されたくないセレブ達は、もう気がついているため、「巻き込まないでくれ」と言う。
主要登場人物の中で唯一生き残った人間が、ラストシーンで「自分は飢えている」とつぶやく。
さて、飢えている相手に狙われて、主人公(アメリカ)と一緒に殺されるのは、はたして誰(どこの国)なのだろうか……。
2回見れば「見える」?
まず言いたいのは「すっごく怖い映画だ」ってことです。
最初、タイトルとキャスティングからの印象で、「みんな『悪いヤツ』なんだけど、互いの騙し合いのなか、最後に笑うのは誰なのか…」的な、オールスター揃い踏みの「娯楽映画」だと思っていたんですが…。全然違ってました。痛快さとは無縁の、「どシリアス」な内容です。そもそも邦題の「悪の法則」というタイトルが、上記のような誤解を生んでしまうような気もします。
この映画で描かれている世界(っていうか「社会」)では、「オレたち悪(ワル)だぜ!」という意識ではなく、「善悪?そんなの関係ないね!」っていう感じで日常を生きている人達が出てきます。そんな人達から、社会契約が機能しているなかで暮らしている我々に対して、「不自由なく日々を暮らしていると分からないだろうけど、デタラメな社会は、すぐ隣の身近なところにもあるんだよ」「人間の社会なんて、実は『何でもアリ!』なんだぜ…」と、言われてるような気がします。
キツイのは終盤。天災など「神の仕業」「世界の訪れ」によることなら仕方なく諦めるしかないけれど、ある悲劇が自分の迂闊さに起因して始まり、デタラメな日常に埋め尽くされた社会の側から、「恨み」からではなく、ゆえに理不尽なまでに一方的に、周囲を巻き込みながら自身の生活を目茶苦茶にされる…といった事態は、「善悪」に縛られている「臆病な人間」にとっては、とても受け入れ難い、底無しの困難を伴います。なにせ、ドラム缶の中の「永遠の積み荷」も「ジョーク!」ですから。
映像、俳優陣の演技、話の組み立て方、ファッション、音楽、どれも格好よく、バッチリ決まってました。ただ、ストーリーの細部が分かりにくい、ということはあるかと思います。ストーリー全体を俯瞰できる視点からではなく、それぞれの登場人物の視点から、各シーンが描かれている印象です(主人公も事件の全体像を把握できていません)。でも、ストーリーを説明しすぎるのは「ダサい」ですし、こういう描き方をしたのかな?と思ってます。
というわけで、DVDで2回見れば、全体像がよりハッキリと見えてくると思います。
また、アメリカとの国境近くのメキシコ領内の状況について、予備知識があると理解がよりスムースになるでしょう。最初字幕を見ていて「ん、ファミレス?」と読み間違えてしまいましたが、町についてネットで調べてみて「そんなことになっているのか…」と、わかったことがたくさんありました。
映画の終盤では「臆病者は、現実から目を背けてしまうがゆえに残酷だ」というテーマが示されます。この映画の中での悲劇は確かにフィクションかもしれませんが、フアレスの悲劇は現実です。つまり、劇中の悲劇は現実と地続きなんですね。となると「軽い気持ちでクスリに手を出した」人は、この「現実の悲劇」の共犯者ということになります(cf「あのようなDVDを見たヤツも同罪だ」)。ましてや、主人公のような人物が自身を安全な場に置いたまま「ヤバい社会」とちょいと関わって「美味しいトコ取り」をするような行為は、自身の行為がどんな状況と「繋がって」いるかについて無自覚であるがゆえに「残酷」ですし、一方、「あちら側」で善悪に縛られずに生きている人々からすれば、「はぁ?お前ナメてんの?」という風に思われても仕方がないでしょう。
というわけで、考え始めるとたくさんのテーマが思い浮かぶ、見応えバッチリの傑作だと、私は思いました。
言われている程ではない
結構レビューが良くなかったので、映画館では観なかったけど、思いの他に悪くなかったです。これ観るの辞めて47ローニン観たけどこっちの方が面白いかったなあw犯人はひねりがなかったけどそれ以外は謎の組織と裏切り者の追い詰めかたは良かったです‼︎まあ、ちょっと裏切り者をひねって欲しかったです‼︎まあ、ちょっと以外と弁護士の嫁かもと考え過ぎてしまったので、それを狙ったのかな?
高品質な犯罪サスペンス
面白かった!
映画構造が非常にハイクオリティだと思います。後半の主人公の後戻りできない感がすごく、この辺からこの映画の構造の本質が見えてきました。あきらかな説明不足な展開も、このあたりでメッセージ性とリンクしてスッキリしました。
2回目みたら前半からメッセージに対する伏線が山盛りで驚きました。
人生のガイドラインになる1本でした。
善vs.悪ではなく悪vs.悪
恐ろしく不親切な映画である。
やけに哲学的な台詞の応酬が続き、
ぼんやり台詞に気を取られていると、
誰が誰をどう出し抜いたのかというサスペンスの部分が分からなくなってしまう。
しかし、ここで描かれているのは、「悪vs.悪」の世界。脚本のコーマック・マッカーシーが自身の小説で繰り返し描いてきた世界だ。
主人公の“カウンセラー”は、弁護士という仕事柄からも、そもそもは「善vs.悪」の世界で生きてきた筈だった。
ライナーという入り口を通して、本来属していた世界から、一歩踏み出してしまう。
そこが、「善vs.悪」の世界ではなく、「悪vs.悪」の世界だと知らずに。
殺るか、殺られるか、
生き残るためには非情にならざるを得ない世界。
気付いた時にはもう引き返せない。
すでに選択はなされてしまったのだ。
舞台は国境の街。テキサス州エル・パソ。
アメリカとメキシコ、両方の国が存在する街はまた、その“悪の法則”の境界線もまた曖昧なのだ。
コレっていう核がないよなー
悪事に手を染めた弁護士が一気に転げ落ちていくって話。でもそれだけって感じ。転げ落ちるきっかけを作ったのが誰かってのはあまり重要じゃなかった。豪華なキャストといい監督で映画を作っても今ひとつになるってことか。
悪のミルフィーユ
一言で言えば、悪のミルフィーユです。悪いやつらの上塗り、上塗り、上塗り…。それでも見てて飽きないのは、スタイリッシュだからだと思います。さほど派手でもなく大袈裟でもないんだけど、たんたんと悪事を描く。スピード感あるのでついていくのが大変ですが、救いのない映画なのに後味が悪くないのはそのおかげかと思います。
後俳優陣が良すぎですかね。ブラピはほんとにかっこいい!キャメロンディアスとかハピエル…とかペネロペとか。もっと地味な俳優ならもっと重たい映画になったような気がする。
小さな悪事も、最低な世界への第一歩だ、という教訓が得られました。
後は、ペネロペがやっぱかわいい!
冒頭のシーンはエッチです。見てください!笑
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