「ダメだこりゃ…」るろうに剣心 伝説の最期編 サケビオースさんの映画レビュー(感想・評価)
ダメだこりゃ…
アクションは100点なのに、ストーリー部分の演出が悪すぎる。
例えば前半。剣心が「奥義を会得しなければシシオに勝てない」とか言っているけど、奥義を会得しなければならない必然性が描かれていないので、どうしてなのかが全く納得できない。結果、なんだかんだで奥義を会得したけど、対シシオ戦では奥義を出すのが最後の最後でバテバテになった時なので、「奥義出さ無くても勝てたんじゃないの?」と思ってしまう。
中盤、アオシとの対決後、翁が倒れる場面があるけど、そこで「ここは構わず先に行け〜」とか言われて、一刻も争うくらい急いでいる風にしていたけど、次の場面では緋村剣心はテクテクと歩いているし。脚の遅い船に乗ったりしてポカーンとしているし。あの〜、全然急いでいる感じがしないんでふけど…。ってか、京都から東京に歩いて行くんだよね?どーせ何日もかかるんだから、それなら、翁の最後を立ち会っても良かったんじゃないの?
他にも、いろいろとツッコミ所が多い。
操はなんで、剣心の師匠の家まで迎えに来れたの?地元では有名な人で、観光スポットか何かなの?
操はなんで、アオシのことを許したの?理由が描かれてないから、訳がわからない。
対シシオ戦、アオシはどこから湧いて出てきたの?ってか、斎藤一もどうやって船に乗り込んだの?
ってか、左之助は「邪魔だ」とか言われているのに、何で切られないの?
ラストの演出も酷い。原作がそうなんで仕方ないかもしれないけど、シシオから火が出るのを実写でするなんて… 笑わせたいのか?
一事が万事この調子だから、映画を全然楽しめなかった。漫画では許される演出も、映画では不自然すぎるよ。
折角のアクションも、ストーリー演出が悪いせいで台無し。
はっきり言って、京都大火編と合わせて、駄作だと面白います。