「8,000円」そこのみにて光輝く しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
8,000円
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8,000円の女のお話である。
仲介なく8,000円の女なのである。
この仲介なく8,000円、という金額設定がこの女の相当負のスパイラルな人生を物語ってはいる。
個人的には、今のところ、期待値に対しての落差の激しさという意味で今年のワーストにあげられる本作。
本作、すべてがテンプレでできていて、何のハズシも無いのである。要は、こんなん観たいでしょう?、こんなんショッキングでしょう?こんなん、綺麗でしょう?の寄せ集め。
登場人物も薄い、うっすい。話もうっすい。
貧乏なくせして、パチンコに行っているカス。とっくの昔の脳みそをやられている姉。この人らになにをどうしろっていうんですかね。
主人公がバカ女に惹かれたのは、決まっている、自分より不幸だからだ。
この姉弟の馬鹿さ加減はドラマの盛り上げのみのためだけの、実は何にも考えていないことがよくわかる。
何の役にも立たない、他人を苛立てるのに長けている弟は、ちょっと先が見えてんのに、後先考えずに、って、やくざ映画?
姉は愛を知ったら、その途端、これまで散々慣れ親しんだ社長さんのアレをギャー、ってどんだけバカなのか?
ましてや社長さんに殴られ、そのまま帰ってどうすんの?
百歩譲って、この愚行が、不遇な生活環境から生まれた負の連鎖、ってことにしよう。それと姉の父親に対するアレはなんの不遇なのさ?ただただショッキングでしょ?!ってしか作者は考えてないのよ、こんなん。
時間も長い、無駄に長い。演技もくどい。
この手の映画を見に来る人間に、底辺の人間のことなどしたり顔で語ってほしくはないのだが、その1,800円でどうぞ救ってやってください。
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