「自己責任では片付けられない貧困問題」そこのみにて光輝く SING SINGさんの映画レビュー(感想・評価)
自己責任では片付けられない貧困問題
社会の底辺を描いた作品は数多いですが、この映画はあまり大袈裟な設定や描写がなく、リアルに感じました。
拓児(菅田将暉さん)以外はセリフが少なく、役者さん達が演技でその心情を表現している場面が多いです。皆さん自然で見入ってしまいました。
千夏(池脇千鶴さん)を取り巻く環境が悲惨。貧困だけではなく、親の介護や性処理、前科持ちの弟の為に好きでもない男との関係、風俗。8千円の価値に唖然。でも、家族を見捨てず健気に生きる姿を自然に応援してしまいます。
正直性的なシーンが得意ではなく、必要以上に長いと不快なのですが、今作では必要なシーンだったと思います。3種類のシーンありますが、それぞれの彼女の感情の違いがはっきりわかる良い演技・演出でした。
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