「傑作!といいたいけど……」猿の惑星:新世紀(ライジング) ko_itiさんの映画レビュー(感想・評価)
傑作!といいたいけど……
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良く練られた脚本とオーソドックスな演出な印象。
家族がいるエイプのシーザーと同じ立場の人間のマルコムは“未来を見る者”で、昔に付けられた痕を身体に残すエイプのコバとタブレット端末のフォトで涙する人間のドレイファスは同じ“過去を引きずる者”として描かれる。前者が共存を望むが後者はそれを阻む。
ようするに、これは“紛争”を描いた作品であるということ。結末が分かっていても、それをどうしても止められない“業”を描いた映画だ。本来なら社会派的なつくりになるのが、本作ではきれいにエンタメとして落とし込んでいる。見事だとしかいいようがない。
だけどなぁ、やっぱり猿インフルエンザで「人類は衰退しました」はない。リアリティをだしたつもりなのかもしれないが、インフルエンザがどうゆうものであるかを理解できていない。そして、人類のみが滅亡寸前になるのは都合がよすぎる。少なくともエイプ達も何らかの犠牲があったという描写がなければいけない。映画での嘘のつきかたが下手すぎる。なにか惜しい。すごく惜しい!
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