「F◎ck! F◎ck!! F◎ck!!!」ウルフ・オブ・ウォールストリート Opportunity Costさんの映画レビュー(感想・評価)
F◎ck! F◎ck!! F◎ck!!!
非常に面白かった。
特筆すべきは、主人公ジョーダンを演じるレオナルド・ディカプリオの演技。
煽動屋である彼の演説シーンが劇中何度もあるのですが、そのパワフルさ、そして巧さが話に説得感を与えています。
話の緩急、間の取り方も素晴らしかった。
コイツには騙されても仕方ない。
中身は何一つ無いのに押し切られてしまいそうなヤバい魅力に溢れていました。
脇を固めるジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒーも最高でした。
ジョナ・ヒルの目の虚ろさ加減。そして、終盤の最低過ぎるジョーダンとの喧嘩。
最低過ぎて最高でした!!
マシュー・マコノヒーは「マジック・マイク」、「MUD」、そして2月下旬公開の「ダラス・バイヤーズクラブ」と、ここ最近、特に良い役者さん。
彼の冒頭の教えが、歌が最高でした。
それから荒唐無稽なパーティーシーン。
ヤク中毒、酒中毒、女中毒…そして金集め中毒であるジョーダン一派の破天荒な行動は観ていて飽きません。
これだけ明け透けだと逆にエロくない。
ヤクもごく自然に「多用」されるため、逆に爽やか。
スイス銀行との馬鹿な遣り取りは動いている金額は恐ろしいことになっているのに馬鹿馬鹿しさしか感じません。
あと言葉遣いが汚く、Fワードが飛び交いまくる本作。
強調の意図で使われるため良い時でも悪い時でも、男性でも女性でも、若者から年寄まで。
劇中の登場人物皆がF◎ck!、F◎ck!、口癖のように。
段々、聞いている方も感覚が麻痺してきて途中で登場するFBI側の口調に違和感を覚えるレベルまで調教されていました。
エネルギッシュでテンション高め。
179分が本当にアッという間でした。
ただ振り返ってみると巨万の富を得たところで。。
という空虚な気持ちと、何故か溢れる安心感で一杯。
それでも成りたいお金持ち。
終盤に流れる、これ以上ない空虚で下らない群衆の面は観ていてグッときました。
てめぇら、まじF◎ckだなと。
日本で言えばホリエモンやネオヒルズ族(笑)の与沢翼のよりスケールアップした本作。
人間の幸せって何だろうなぁ、なんて思いたい方。
そして、ただただエネルギッシュでテンション高めな3時間を味わいたい方。
オススメです。