「飛んでない」魔女の宅急便 うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
飛んでない
企画段階で敗北は決定づけられていたといえるでしょう。
アニメーション史上でも屈指の名作である『魔女の宅急便』を実写映画化する段階で、観客が何を期待して映画館に足を運ぶかを真剣に考えるべきでした。
洋画の『スーパーマン』が素晴らしいのは、クリストファー・リーブの演技に尽きます。
メイキング映像を何度も見て、あらためて確信しましたが、彼以外にあんなに上手に空を飛ぶスーパーマンはいません。
それは、観客の想像力をスクリーンに焼き付けることに妥協しなかったから。
かたや、本作では、小芝風花さんが果敢にも空を飛んでみせますが、技術スタッフの努力が足りないと思います。
見せ方でそれなりに飛んでいるようにするのだったら、方法はもっとあったはずなのに。
一番残念だったのは、一時的に魔法が使えなくなって、飛べなくなるシーン。あそこで、もっと工夫すれば、「本当に飛べるかも…」と思えたのに。
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