「誰にもあげない 真四谷怪談」喰女 クイメ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
誰にもあげない 真四谷怪談
三池崇史が描く、“四谷怪談”。
市川海老蔵、柴咲コウ、伊藤英明らそれぞれ三池作品で主演を張った豪華出演陣。
四谷怪談の映画も数あれど、なかなかユニークな構成。
舞台「真四谷怪談」とそれを演じる男女の愛憎劇、虚構と現実が交錯。
人気女優・美雪主演で稽古が続く舞台「真四谷怪談」。相手役に恋人で売れない俳優の浩介を抜擢するも、浩介は浮気を繰り返し、美雪の精神は破綻していく…。
自虐的な役を演じる海老蔵。自ら企画、これは自分への戒めか。
柴咲コウは鬼気迫る演技を披露。あの血みどろのシーンはインパクト大。
言ってしまえば、バカ男とキチガイ女の痴話喧嘩。
「リング」のような正統派ホラーを期待すると、アレレ? ラストも何だかこれで終わり?という感じ。
しかし、この作品が醸し出す、陰湿でドロドロした雰囲気は、肌に粘着するような怖さがある。いや、恐ろしさと形容する方が正しいか。
男の裏切りと身勝手さは何よりも女性を傷付け、女の嫉妬と勘の鋭さは男にとって何よりも末恐ろしい。
「ゴーン・ガール」でも感じたが、男女間の愛憎は、女の方が一枚上手。
女の執念・情念は、男を喰らう。
柴咲コウと付き人役のマイコは某人気俳優の元恋人と現恋人。
場外でもドロドロ関係勃発!?
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