劇場公開日 2013年10月5日

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「0か100かの評価でしょうね。私は0ですが。」R100 烏丸 賢吾さんの映画レビュー(感想・評価)

0.50か100かの評価でしょうね。私は0ですが。

2013年10月10日
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鑑賞方法:映画館

怖い

インタビューで、
「映画をぶっ壊す」
と豪語していた松本人志監督。

1作目から映画が叩かれまくっていたので、若干同情的な目で見ていました。しかし、世間の評価は正しかったのですね。
初めて松本人志の映画を見ましたが、もう2度と見ません。
幻滅したくないので…。

松本人志はお笑いの才能はずば抜けていても、映画のセンスや芸術的な才能は、何もずば抜けていません。

「映画を壊す」
とは、言いようです。
結果、客席はガラガラ。
だだっ広い映画館で、レディースデーなのに6~7名…。
どこが「意外と女性評価の高い映画」なのでしょうか?
確かにヒットだけが映画ではないでしょうが、それならばせめてもの爪痕として名作と言われるか、衝撃を与えるべきです。

世間は、そんな金持ちの道楽には付き合ってられません。
取り巻きが反対しなかった事、この映画を公開するまでに至った経緯の方が恐ろしいです。
そんな裸の王様のリアルなドキュメンタリーを公開した方が良かったのでは?

他の映画監督と勝負しようと、0から戦いを挑む北野武の方がまだまだカッコ良く見えます。

「映画を壊す」ていう言葉の意味がこれで良いのなら、三池崇史監督のDead or Alive辺りで、やっていましたよ。
新しい事をやると意気込んでいましたが、さすが映画を見てない映画監督と自負するだけあって、その感性の古さにすら気付いていない御様子。

サラリーマンが奇想天外なSMクラブに入会してしまい、私生活が脅かされる。
ここまではワクワクしながら見ていました。
しかし話は粗悪な方向へ、ストーリー、コンセプトさえ無視され、全く意味のわからない方向へ移行していきます。

そして松本人志監督はその責任を全て転嫁してしまいます。
ストーリーの展開は予想を悪い方へ悪い方へと裏切り
最終的には
「は?!結局、何の話なのよ?」
と、巨大な肩透かしを食らう感じです。

肝心なお金を払って見てる人の気持ちなどは全く無視です。
俳優さんをあんな使い方をしていいのでしょうかね。

CMで紹介されてたような話の軸はねじ曲がり、いつの間にか消えてなくなっていました。
そんな感じの映画です。

ただでさえ少ない観客が、どんどん冷えきっていくのがわかり、映画館で初めて、自分の呼吸音にすら気を使い、遠くの客席にいた男性の小さな咳が聞こえてしまいました。

他の映画評価のコメントで世にも奇妙な物語レベルとの意見を見ましたが、世にも奇妙~の方がまだ見れます。

CMを見て、ただただワクワクして妄想に浸っていた方が幸せでした。
見た後は当然、感動もなく、不快感もない…。
ただただ虚無感です。

もう「松本ブランド」なんて言葉は通用しません。
外国で、「あの顔の歪みはどういう意味なんですか?」と、リアルで、冷静な質問が続いているのを見ては、とても痛々しく感じました。

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烏丸 賢吾