劇場公開日 2013年8月10日

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「いまを考える」最愛の大地 xtcメイラーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5いまを考える

2013年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

きのう11:40の回の行ったのだが、満員で入れず、
今日は14:40の回に行ったら、あと2枚しか残っていなかった。
こういう政治的な映画が注目を浴びていることをうれしく思った。
満員のなか、やはり女性が90%、意識の高い人たちなんだと感じた。

僕がこの映画で感じたことは大きく言って3点。

①アンジョリーナ・ジョリーの心意気と力量
②戦争はやはりダメだということ
③いまの日本は怖い方向にいっているんじゃないかということ

①については、こんなに重いテーマと陰影の深い映像を
緊張感が途切れることなく、作り上げたその力量。
そして、やり遂げなければならないという使命感。
ドキュメント的なストーリーのなかにもエンターテイメントと
しても見るべきものがあったことは素晴らしいと思った。
②については、戦争というものの非人間性を表現してこと。
女性を陵辱してやまない兵隊たち。普段はいい人なんだろうに。
男というものの原初的な生態というものは、
暴力と性というものなのではないかと思わざるえないと感じた。
だから、そういう状況に陥る前に、理性とか悟性とかがあるうちに、
戦争を食い止めねばならないと強く思った。
③そういう意味で、いまの日本は危ないと感じる。
憲法解釈で変えようという集団的自衛権。
これを許せば、ごく普通に戦争ができる国になるのではと危惧する。
やるのであれば、堂々と憲法改正の手続きに従うべきだろう。

そんなことまで、考えさせてくれた有意義な映画だったと思う。
もっと、もっと男も見るべき映画であることは間違いない。
アンジョリーナ・ジョリーにありがとうと言いたい。

xtcメイラー