「終わってる」スター・ウォーズ フォースの覚醒 マラサイさんの映画レビュー(感想・評価)
終わってる
最後のジェダイでほぼこの作品評価が固まったので前回のレビューを全て一新した。
まずこの映画を嫌いになった理由はたった二つと少しのダメシーンのみである。
まず一つはストーリー。
散々ご指摘ある通りエピソード4をまんまなぞっただけの劣化焼き直しである。
砂漠の惑星ジャクー、レイ、
タトウィーン、ルーク、ここまで真似するのかと正直失笑してまった。
そしてスターキラー、デススターをちょっと改良しただけの丸パクリを壊すというもの。
まずだ。スターキラーを今作壊すわけだが、
この壊し方のくだり、メチャクチャ過ぎではないだろうか?フィンがファズマを捕まえシールド解除で終わり...ではローグワンの活躍は、4のデススター攻略は何だったのか?
しかも何故そこらのストームトルーパーがスターキラーの攻略法を知っているのか?
だったら4でルーク達もそこらのトルーパーを捕まえて聞き出せば良かっただろうに。
しかも今作はルークの居場所を記した地図を奪い合うという内容だろうが、スターキラーは二の次であろう。4ではデススターの圧倒的な恐怖で反乱軍を押さえつける、ようは必要であった兵器なわけだ。
だが今作は別に恐怖で押さえつけようとするという描写、というかこれ出す意味あったのか?首を傾げてしまう。
また説明無しにいきなりファーストオーダーが権威を握ってる。ルークらは30年間何してたのか?今までのエピソードは?
何だったのか。
カイロ・レンが反乱を起こしたのは分かる。
だがパダワン殺しの反乱如きでそーなるわけがないだろう?
3ではシディアスがオーダー66を実行しクローントルーパー達を味方に付けたことで形成が逆転したわけであるが、その説明は無し。
そして二つ目は主人公のレイ。
まず最初に思った。
この主人公何と、
テロップが一番上ではないのだ。
主人公だよ?こんな扱い受けてる主人公いる?
3でアナキンが3番目辺りになってたのはあくまで悪役であるからだからと思うが。
まずそこからしておかしい。
で女性主人公というとこにも違和感を覚えた。
普通アクション映画で女性を描くなら男性にはない身のこなし、身軽さを利用した"アクロバット"な戦闘シーンを入れなきゃ迫力がないだろう。現に「バイオハザード」のアリスだったり、
「アベンジャーズ」のブラックウィドゥだったりと。
それも今作、言わば"剣"使うキャラなわけだ。
銃を使うキャラなら良いが、剣を使うキャラでしかも女性なら尚更アクロバットな戦闘シーンを入れなきゃならんだろう。それが今作無い。
申し訳ないがレイがライトセイバーで戦ってるとこ、見応え、迫力全てにおいてつまらない戦闘シーンになった。
そして彼女はフォースを覚醒させていくわけだが、
まず「操縦したことなーい!」と言ってたにも関わらずファルコンをハンとチューイより上手いんじゃねーの?とばかりに操る。
次にストームトルーパーをマインドトリックを使い自分を脱走させる。
そして今作一番の問題
何も修行無しにライトセイバーを使いこなし、
挙句カイロ・レンを"圧倒"するのだ。
まずライトセイバーとは?
グリーバス将軍のような脅威的な身体能力が無ければフォースの助け無しに戦えないはず。
それがコレ?
フィンに限ってはフォースが使える描写すらないのにそこそこいい勝負。
今までのジェダイは何の為に修行してきたのか
フォースやジェダイの質が地に堕ちた瞬間だった(おまけに作品のフェミ化もあってもはや言葉が出ない)。
そしてレイ、こいつは7〜9と三部作ある中で
初っ端からスノークより強いと証明したカイロ・レンを"圧倒"するのだ。
つまり何が言いたいかと言うと、
カイロ・レンを今作で倒してしまえば今後の活躍に期待がなくなる。つまり見せ場が消えるのだ。
その証拠に8では物語にさほど、というか重要ではない赤い兵士を倒すとこしか見せ場が無くなっている。
そう、早速だが脚本が7の時点で失敗してしまってるのだ。
最初からレベルMAXになった主人公に魅力もクソも存在しなくなってしまったのだ。
例えばRPGにおいて、最初からレベルMAXの主人公達を操作し、終始圧倒無双でエンドロール、というゲームが面白いだろうか?
ルークのヘタレ化も問題であろう。
弟子の反乱如きで引き篭もるジェダイではなかったはずだ。製作陣は何を見ていたのか?少なくとも6を数十回は見直した方が良い。
スノークやレイもバックグラウンドが何も語られてないから終始?を浮かべながら見る羽目になる。感情移入、共感ができない。
またカイロ・レンの悪役としての品の無さにも物語の魅力を大きく下げてしまっている。
初っ端から圧倒されとは、
ラスボスがいきなり倒される物語に魅力や奥深さ、主人公が成長していくという要素があるだろうか?
また旧作のキャラ達やメカやらがこの映画の主な"主体"になっている。ルーカスが「懐古趣味だ。」と一蹴した意味が大いに分かる。
だがこの続編の最後のジェダイではその逆ベクトルを大いに超え、スターウォーズとしての"限度"を超えてしまい、世界観の崩壊を招いた。
正直言ってしまえば7〜9は失敗だと、私は思う。