劇場公開日 2013年7月12日

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「もうひとつの人生」偽りの人生 arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もうひとつの人生

2014年8月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

一見何不自由ない生活を送っているかに見える医師のアグスティンだが、養子を迎えることで頭がいっぱいの妻との間には隙間が出来(アグスティンは養子など欲しくない)、医師としての仕事にも虚しさを感じていた。
そんな時に突然訪ねて来たのが、音信不通だった双子の兄ペドロ。
癌だというペドロはアグスティンに自分を殺して欲しいと懇願する…。

仕事に虚しさを感じていたとはいえ、アグスティンは医師だ。
その彼が人を、それも双子の兄を殺そうというのだから、そこには衝動というよりも、もっと強い動機があるはずだ。
その動機の根底には、アグスティンとペドロ、アドリアンを含めた関係性があるが、この関係性が分かりにくいので、アグスティンの行動までも唐突に見えてしまう。
ペドロが養蜂以外の後ろ暗い仕事にも手を染めていることにはアグスティンも気付いていたはずなのに、何故彼は、自分自身を葬ってまで、ペドロに成り代わろうとしたのか?

全編スペイン語映画であるにもかかわらず、まったく違和感のないヴィゴ・モーテンセンのスペイン語に驚いたが、
何でもかれは幼少期をアルゼンチンで過ごしたとのことでスペイン語は元々堪能。
父親の母国であるデンマーク語は勿論、イタリア語、フランス語、スウェーデン語、ノルウェー語も話せるという。
これからも様々な国、言語で、彼の活躍を期待したい。

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arakazu