偽りの人生
劇場公開日 2013年7月12日
解説
ビゴ・モーテンセンが一卵性双生児を1人2役で演じたサスペンスドラマ。アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで医師として裕福な暮らしを送りながらも、生きることに重圧とむなしさを感じていたアグスティン。そんな彼のもとに、ある時、長らく離れていた一卵性双生児の兄ペドロがやってくる。末期ガンに侵されていたペドロは、アグスティンに自分を殺してくれと懇願。最初は困惑したアグスティンだったが、ふとしたきっかけでペドロを殺害してしまう。そのことが人生をやり直す機会になると考えたアグスティンは、ペドロになりすましてブエノスアイレスから姿を消し、故郷のティグレを訪れるが、そこで兄がかかわっていた犯罪に巻き込まれていく。第82回アカデミー外国語映画賞を受賞したアルゼンチン映画「瞳の奥の秘密」(2009)のプロデューサー陣が製作、同作のヒロインを演じたソレダ・ビジャミルも出演。
2012年製作/117分/G/アルゼンチン・スペイン・ドイツ合作
原題:Todos tenemos un plan
配給:ブロードメディア・スタジオ
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2015年12月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
医師アグスティンは裕福な生活を送りながらも、妻とは険悪で空虚な気持ちを抱えていた。ある日、疎遠だった兄ペドロと再会、末期癌の自分を殺すよう頼まれ、その通りにする。人生を再出発させる為、兄になりすました事から…。
ヴィゴ・モーテンセン主演の欧州サスペンス。
一人二役…と言っても兄は序盤で死ぬので、その演じ分けが見もの。
古今東西こういう題材の場合、主人公はろくな目に遭わない。
コメディだったらとんだ災難に巻き込まれ、シリアスドラマやサスペンスだったら転落・破滅の人生へまっしぐら。
そもそも、何故あんな柄の悪そうな兄になりすまそうとしたのか、主人公の動機にピンと来ない。
お陰で、兄が関わっていた闇仕事の世界に足を踏み入れ…。
なので、最初からいまいち入り込めず、ずっと傍観者のまま。
多分これは、不満を思いつつも今の人生に甘んじている単なる楽観者の感じ方に過ぎないのかもしれないが。
もっとサスペンスにも出来たろうし、もっと重厚なドラマにも出来たろうし、今一つ題材の旨みを活かせないどっち付かず。
2015年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
一人二役による双子入れ替わりもの.悪くはないけど消化不良感が残る.設定は面白そうだし役者も演技達者なんだけど,全体的には…という.
2014年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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瓜二つの双子でも親しい人には簡単に見抜かれてしまう。しかしだからといってそこで騒ぎにならず、その先でドラマが展開するところがリアルでよかった。喫煙者じゃないのに、無理してタバコを吸ったりゲホゲホ咳をしたりといった小芝居が大変そうだった。
川やボートの生活がすごく感じがよかった。しかし、田舎ならではの閉塞感もあり、うんざりすることも多そうだった。子供の頃に弱虫の烙印を押されたら一生消えないのも怖い。
解説でやっとアルゼンチンが舞台であることが分かったが、見ている最中はずっとスペインだと思っていた。
焚火でとなりのお婆さんに「お前は嘘つきのお尋ね者だ」と言われる場面は怖かった。
もし自分がその立場だったらと考えるのだが、嘘をついて入れ替わった時点でそれまで築いていたものを放棄しなければならず、かと言って入れ替わった相手の人生をそのまま継承するのも無理だ。そこから人生を築いていくのは、若ければできるかもしれないけど、40代も半ばを過ぎようとしている今では、完全に無理だとしか思えない。それこそ山か海にアパートを借りて、ひっそりと釣りをしながらわずかな稼ぎで貧しく暮らすしかない。どう考えても楽しくはなさそうだ。
2014年8月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
一見何不自由ない生活を送っているかに見える医師のアグスティンだが、養子を迎えることで頭がいっぱいの妻との間には隙間が出来(アグスティンは養子など欲しくない)、医師としての仕事にも虚しさを感じていた。
そんな時に突然訪ねて来たのが、音信不通だった双子の兄ペドロ。
癌だというペドロはアグスティンに自分を殺して欲しいと懇願する…。
仕事に虚しさを感じていたとはいえ、アグスティンは医師だ。
その彼が人を、それも双子の兄を殺そうというのだから、そこには衝動というよりも、もっと強い動機があるはずだ。
その動機の根底には、アグスティンとペドロ、アドリアンを含めた関係性があるが、この関係性が分かりにくいので、アグスティンの行動までも唐突に見えてしまう。
ペドロが養蜂以外の後ろ暗い仕事にも手を染めていることにはアグスティンも気付いていたはずなのに、何故彼は、自分自身を葬ってまで、ペドロに成り代わろうとしたのか?
全編スペイン語映画であるにもかかわらず、まったく違和感のないヴィゴ・モーテンセンのスペイン語に驚いたが、
何でもかれは幼少期をアルゼンチンで過ごしたとのことでスペイン語は元々堪能。
父親の母国であるデンマーク語は勿論、イタリア語、フランス語、スウェーデン語、ノルウェー語も話せるという。
これからも様々な国、言語で、彼の活躍を期待したい。
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