「鉄板キャストによるマフィアムービー変奏曲」マラヴィータ arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
鉄板キャストによるマフィアムービー変奏曲
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ロバート・デ・ニーロについてはどうも最近本気出してないんじゃないかという疑惑が私の中にはあって、それはモチベーションをかきたてられる作品に巡り合っていないからなんじゃないかとも思ったりしたのだが、デ・ニーロのこの力の抜け具合が今作にはピッタリ。マフィアのボスというのは謂わば彼の代名詞。そのマフィアのボスが証人保護プログラムを受け素性がバレないようにひっそり暮らさなければならない状況にあるという皮肉がきいている。
しかし、周囲からの理不尽な扱いには実にマフィアっぽくマフィアの流儀で対抗してしまい転居を余儀なくされる一家。
前半はハイテンポのコメディタッチ。
一家の居所が服役中のマフィアのボスに知られ追っ手が迫る辺りからギアチェンジ。
このギアチェンジのポイントとして、追っ手が迫っていることを知った家族が流す恐怖のあまりの涙は効いていたと思う。
ただこの後の展開がちょっと呆気なかった。
もう少し銃撃戦の見せ場を作ると(トミー・リー・ジョーンズ演じるFBI捜査官や愛犬マラヴィータをもっと上手く使って)、最後のシーンとのギャップもあって良かったんじゃないかなと思う。
マフィアの妻を演じたM・ファイファー、子供たちのD・アグロン、J・ディレオも役柄にピッタリ。D・アグロンはgleeキャストの中では女優として今後一番活躍するんじゃないかな。
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