ぼくたちの家族のレビュー・感想・評価
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独立して会社を立ち上げたが、そこまで儲かってない父。 元引きこもり...
独立して会社を立ち上げたが、そこまで儲かってない父。
元引きこもりで、柔軟性がないくらいマジメな長男。
適当に見えて、周りへの気配りを見えないところでしている次男。
脳腫瘍で余命1週間と診断され、実は300万以上の借金があった母。
しかも、父も会社と自宅ローンという借金を抱えていた。
男3人は、それぞれ不器用ながらも母を気遣い、長男の嫁を気遣い、男同士も気遣う。
それが痛いほど伝わってる。めちゃめちゃ感情を揺さぶられるというわけではないが、それがじわじわ出てくる。特に長男の嫁にそれぞれが頭をさげ、転職活動していた事実を知らされる、その場面が一番よく出ていた。
妻夫木くんは、ちょっとかっこいいフツーさを持っているようなイメージだが、役によってそれが豹変する。すばらしい役者さんだと思う。
これも最後にタイトルが出るやつ
妻夫木聡の顔で終わるから、ぼくたちってことで納得のいくラストカット。エンディング曲の軽快な感じも湿っぽくなくていい。
三好って山梨県なのか。
原田美枝子がきれいにみえないのは役作りなのかと思うとまた凄い。
男家族のキャスティングがいい。
鶴見辰吾の外科医が泣かせる
映画館で観たかった、、、
これが正直な感想です。
DVDで見たのにも関わらず、映画館で流しているような不思議な気持ちになりました。
私も4人家族で男三人女一人だから、共感できる部分がたくさんありました。
でも4人家族じゃなくても十二分に共感できる部分はあると思います。
家族やその周り、すべてのキャストが名演技です。
ただ個人的には、涙腺崩壊のキーパーソンは池松さんでした。
彼一人の演技に号泣しました。
この映画は私の人生の宝物にしたいです。
私の家族や映画の中の家族。それぞれの家族の形があって、それぞれの苦...
私の家族や映画の中の家族。それぞれの家族の形があって、それぞれの苦悩が人1人違うけれども、当たり前だけれども、
そんな当たり前のことを改めて思い知らされました。
最後を観客に委ねる感じも好きでした。
ダメな男達がかわいい。
初めての石井監督作品でしたが…
深刻なテーマを淡々と緊張感を保ちながらも時にはコミカルに笑が込み上げる演出に石井監督の唯一無二のスピリットを感じました。
妻夫木聡演じる兄の、問題から逃げずに1日1日、一歩ずつ前に進もうとする姿にも感動しましたが、池松壮亮の天然な弟の演技にも和まされた。
誰にでも、起こりうる問題なので、この主人公の姿勢は教訓としても胸に留めて起きたいと思える作品でした。
今後の石井作品も観てみたいと思いました。
苦しい時こそ家族が試される
みんなどこか足りなくて頼りない。しかし、力を合わせ助け合う気持ちから成長していく様子は、見ている側に勇気を与える。
前半の絶望加減がかなりキツイが、ハッピーエンドにまとまっているのでよかった。
こういう時こそ笑おうよ
小さな会社を経営する父。
元引きこもりだった長男は企業勤務で妻が妊娠中。
ちゃらんぽらんな次男は大学留年。
東京郊外に暮らすごく普通の家族。
そんな家族の中心は、いつも明るい母。
所が最近、言動がおかしい。
病院で検査すると、脳腫瘍で余命一週間と宣告される…。
早見和真の実体験を元にした小説を、石井裕也監督が映画化。
話題作続くが、これまた手堅い手腕を遺憾なく発揮。
母の余命宣告をきっかけに、出るわ出るわの家族の問題。
父の会社は経営難、父母合わせて大借金。
家族はとっくに崩壊していた。
父は頼りにならず、長男と次男で何とかしなくてはいけない。
崖っぷちの状態で、母の再検査と受け入れてくれる病院を探す…。
話的にはよくある家族の崩壊〜再生物語だが、実にきめ細やかに描かれていて見入ってしまう。
病状が悪化した母は家族への本音を吐露。父や息子たちは耳が痛い…。
長男に至っては「あなた誰?」と忘れられ、さらには妻に尻に敷かれていている。
かなりシビアな面も。
このシビアさからの、感動への昇華が絶妙。母を救おうとする事で、バラバラだった家族がまた一つになっていく過程には、誰もが感情移入してしまう。
病院を探す次男に訪れる、ラッキーナンバー“8”とラッキーカラー“黄色”には結構ウルッとなった。
悪い事ばかり続く訳じゃない。
キャストは皆、名演!
妻夫木聡は、真面目だけが取り得だった長男が吹っ切れて、家族の為にがむしゃらに奔走する姿を見事に体現。
池松壮亮は、いい加減なように見えて、根はしっかりしている次男を好演し、ひときわ印象的。
長塚京三のダメ親父振りも巧みながら、原田美枝子が言うまでもなく巧い。病状が悪化し子供のように無垢になる様は可愛らしくもあり、宣告された時の叫びは悲痛。
誰もが、家族の一員。
誰にも、降りかかる出来事かもしれない。
長く共に過ごしていれば、そりゃあ問題も発生する。
そんな時、母の言葉が心に残る。
「こういう時こそ笑おうよ」
ごく普通の家族の物語こそ、万人が共感出来るドラマになる。
こういう家族モノが好きな自分にとっては大当たり!
後味も良し、自信を持ってオススメの、家族ドラマの良作!
(竹内力がプロデュースしている事にも驚き!)
男は群れたら強いんだよ!
素晴らしかった。テーマとか扱ってる題材は重く、暗くなってしまいそうだけど、すごく良いバランスでとても気持ち良い映画だった。
男たちは全員違う方向を向いて、てんでバラバラのように見えたけど、母親を通すととても素敵な家族が出来上がっていて、池松壮亮の涙にグッと来た。この家族全員を抱きしめてあげたくなった。
生きにくい世の中で人生には辛い事や悲しい事がたくさんあるけど、この映画のように暗くならずに、だからと言って現実逃避せずに必死に、だけどバランス良く人生を渡って行ければ良いな。
家族を支えるために全てを背負って、自分は壊れそうなのに頼り甲斐のある兄貴でいようとする妻夫木聡も、何も考えてなさそうでヘラヘラふらふらしていて、だけど一番母親と家族を思って行動する弟、池松壮亮も素晴らしかった。親父はこんな親父でも良いじゃん!今まで頑張って来たんだもん。と父親の立場だと思ってしまう。
主人公の清々しい「悪あがき」
崖っぷちの主人公が、開き直ってがむしゃらに前に進む事で状況を打開して行く。「悪あがき」という台詞に凝縮された、主人公の前向きな行動が、暗くなりがちな展開を公転させている。
こうした展開は、『川の底からこんにちは』でも石井裕也監督は描いているが、本作ではさらに洗練された感がある。
もう一つ言えば、主人公兄弟を演じた妻夫木聡、池松壮亮の二人の演技がとても清々しく良い。ダメな父親を演じる長塚京三、記憶を失っていくほどに若々しさを表現した原田美枝子も良い。
昨年、同監督の『舟を編む』が各映画賞で絶賛されたが、個人的には本作の方が好きな作品である。
実力派揃い
バラバラになった家族が再び元どおりになるのは簡単なことではないけれど、それでもやっぱり家族。
妻夫木聡の"何かを背負っている"感、そして池松壮亮の飄々とした役柄とは裏腹な圧倒的存在感。さすが。
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