「そんなパンチで勝てるのか。」クローズEXPLODE ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
そんなパンチで勝てるのか。
前二作品はかなり面白かった。
監督が三池だったので泥臭いエンターテインメント、
というのがピタリとハマっていたように思う。
今回は監督が豊田利晃、キャストもガラリと一新して
リアルな青春モノの雰囲気が強い。
なので前作と並べちゃうと違う気もするんだけど、
なにが残念って、イケメン東出くんの喧嘩のヘタ具合。
実際に殴り合いなんてしたこともないんだろうけど、
どう考えてもあの手の振りはないぞ!!とまず思う。
こないだ観たスタローンとデ・ニーロのね、あちらの
殴り合いの方が、枯れて衰えても観応えがあった!
これで鈴蘭の「てっぺん」をとらせるつもり?この子に?
なんて、大きなお世話が口を突いて出そうになる。
顔とスタイルだけはかなりカッコいいんですけどね^^;
彼以外のキャストはまずまずの面子を揃えており、
柳楽、勝地、永山の若手ベテランが巧く立ち回っていた。
早乙女くんはキレイ過ぎて私的にX(ゴメンね)、なんか、
顔を傷つけないように殴っているように見えてしまった。
やべ、深水がゲスト?的に登場するけど、ほぼ同じ役目。
前二作ともオリジナルストーリーだったらしいけど、
その続編ということでまたオリジナルらしい。そのせいか、
前作とほとんど話が変わらない。転入するのも跡目云々も
てっぺん狙いで他校や異学年が絡むのもまったくおんなじ。
まぁ、ケンカが主体の物語ですからねぇ、いいんですけど。
じゃあ…そのメインのケンカ。
エンタメぽく描いていないのは分かる、派手にケンカする
高校生たちがやや勢いづいた感じ?でグチャグチャやって
みんな血だらけになって…描き方は変わってないんだけど、
どうも迫力に欠ける。何でだろう?何が違うんだろう?と
思うことしばし、あー!やっぱり芹沢がいないからかしら?
と結局山田くんが恋しいことに気がついた。まぁリンダマン
が一番?なんでしょうけど、私的には芹沢、芹沢あっての
源治、だった感が強かったので、今作の強羅たちにはまだ
あのドッシリ感が感じられないのだ。皆、顔立ちには凄味を
出してるんだけど^^;まだ風情をモノにしていないというか…
でもこれって、まだ一作目だから慣れてないのかな。
とにかく東出くん、ムリかもしれないけど台詞とパンチ力、
もっと壊れていいから(壊れ加減は永山くんに習いなさい)
うわ!強い!鏑木旋風雄!を磨き込んで頑張ってください。
(芹沢のパンチは重かったもんね。また出てよ~山田くん^^;)