劇場公開日 1990年2月10日

「"192高地虐殺事件"」カジュアリティーズ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5"192高地虐殺事件"

2022年7月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

興奮

公開当時、小学生の自分ですらマイケル・J・フォックスが本作の主演に起用された驚きを、今観るとそんな違和感を感じることはなく、事実を描いているとはいえ過剰な演出やエンニオ・モリコーネの音楽ですらデ・パルマの癖がノイズに感じる部分もチラホラと!?

誰も得をしない損するような役柄をショーン・ペンは救いがない程に太々しく演じ切った、デ・パルマは『カリートの道』でもゲス野郎をショーン・ペンに当て嵌める、バカ丸出しでイライラするジョン・C・ライリーの小物っぷりが印象に残り、この二人がテレンス・マリックの『シン・レッド・ライン』で共演しているのは偶然にしても面白く!?

異常な環境による戦争の狂気から連なる事件とは思えない、日常で起こってしまう事柄にも感じられ、日本の足立区綾瀬で起きた"女子高生コンクリート詰め殺人事件"を思い出してしまう、戦争による悲劇だけでは片付けられない人間の愚かさが地球上で起こる惨劇は今も昔も。

万年 東一