「最新の科学考証に基づく映像美と愛力(?)のストーリー」インターステラー 閑さんの映画レビュー(感想・評価)
最新の科学考証に基づく映像美と愛力(?)のストーリー
アマプラで2回目試聴。
まずは最新の科学考証に基づく映像美が特徴的。荒廃していく地球の風景、ワームホールの通過、未知の惑星の風景(地球ではありえない規模の大津波、永遠氷に覆われた惑星)、ブラックホールの縁の風景、ブラックホールへの突入と人類が未だ見たことのない風景を映像化してみせてくれる。宇宙船のドッキングシーンやラストの宇宙ステーションなどメカメカしいとこもリアルさを追求してて見てるだけで面白い。
ストーリーのほうは親子愛というテーマが多くの人の心を打つようでこの作品の評価を高めている。愛は時空間を超越し五次元宇宙から愛する娘へメッセージを送れる。そのメッセージが人類を救い感動の再会も可能にする…。五次元宇宙なんて最新科学でも考証のしようがないからいくらでも想像を羽ばたかせられるし、実際親子愛の物語は感動的だけど流石にちょっとご都合主義に感じてしまう…。
自分はノーラン作品に映像美とともにインセプションのような複雑なアイデアを基にしたストーリー展開を求める派。この作品は一般受けはいいんだろうけど個人的にはノーラン作品の中でランキングつけるなら、やっぱ4番目か5番目くらいだなあ…。
20241013再視聴
親子愛の物語はご都合主義と感じたけど、伏線張ってあったんだなと思い再評価。アメリアが愛の力は時間や空間を超越して働く引力といってるのは、恋人に会いたい世迷いごとに見えて実は重要な指摘だったと。三次元が重力、四次元が時間、五次元が愛による引力と考えると、五次元人は愛力(?)を物理的な力として観測できる人達なんだな。昔の人が重力を観測できなかったようにいつか人類が観測できるようになり、遡って歴史的チョークポイントに干渉している…そう考えると結構SFしてるのかも?一般受け狙いの設定化と思いきやちゃんとノーラン作品してたんだな。