劇場公開日 2014年2月7日

  • 予告編を見る

「過去のカーレース映画から抜け切ることは出来なかったか…」ラッシュ プライドと友情 KENZO一級建築士事務所さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0過去のカーレース映画から抜け切ることは出来なかったか…

2023年3月31日
スマートフォンから投稿

青少年雑誌「ボーイスライフ」の影響も
あって、F1やインディ500、またルマン24H、
そして日本グランプリ等の情報に頻繁に
接していた若い頃を思い出す。

従って、私がカーレースに
夢中になったのは、
この映画の二人よりも前の時代の話で、
F1では空飛ぶスコットランド人と言われた
ジム・クラークや、
他にもジャッキー・スチュアートや
グラハム・ヒルらが活躍していた。

また、アイルトン・セナは
この映画の2人よりもまだまだ後の時代の
伝説のカーレーサーだ。

人の生き様の評価は難しい。
ラウダのようにひとつひとつの慎重な検証の
上に確実に人生を積み重ねるか、
ハントのように一気呵成に
人生に花咲かせるか、
人によって価値の見出し方は
異なるのだろう。
私は多分に前者のタイプと思うので、
ラウダが日本グランプリでの疾走を
取り止める判断のシーンには
ジーンと来るものがあった。
それだけにドイツGPで疾走したことによる
事故は
彼の一生の後悔でもあったろうと思う。

レースシーンそのものに力点が置かれている
作品ではないのだろうが、
少し前に、かつてのカーレース映画として
名高い「グラン・プリ」や「栄光のル・マン」と
比較して、
最後の雨中の日本GPのシーンは
見事だったものの、
レーシングカーの疾走そのものの迫力は、
これら2作品に及ばなかった印象だし、
特に「グラン・プリ」では
カーレーサーの生き様や結婚観について、
ヒューマンドラマとしての
似たテーマがあったので、
この作品には、今一つ過去のカーレース映画
から抜け切ることが出来なかった
印象はあった。

KENZO一級建築士事務所
talismanさんのコメント
2023年4月1日

こちらこそ!コメントありがとうございます。

talisman
CBさんのコメント
2023年3月31日

なるほど。
自分もいつかは「走り」で観られる人になりたいです。

CB