「醍醐味満載」鑑定士と顔のない依頼人 SALTYさんの映画レビュー(感想・評価)
醍醐味満載
ジュゼッペ・トルナトーレ監督の名前だけに惹かれて映画館に足を運びました。予想以上に混んでいて??結構マイナーな作品なのにと、まったくの事前情報が無いままに椅子に身を委ね・・・気が付くと、どっぷりと映画の中に取り込まれた自分がいました。まさに物語、映像美(カメラワークも惚れ惚れするうまさ)そして何よりも役者のパワーが相まって、2時間超の至福の時間はあっというまでした。
更に、良かったのは鑑賞後に珈琲を味わい紫煙をくねらせ、ストーリーを追いかけ張り巡らせた「複線」に思いをはせると・・・そ、そうだったのか、そう言えばあの台詞も・・などと連れと語り合える楽しさも、昨今の映画ではさほどないような気もします。
ハリウッド系の映画に慣れている方や、分かりやすい内容を求めている方には少し違和感があると感じますが、私は正に映画というエンターテイメントの持っている醍醐味を久しぶりに感じた映画でした。
こぼれ話ですが、映画の中でクレアが何気なく取っているポーズが有名な絵画や彫刻と同様であったりします。監督自身が楽しんでいる作品でもあるんですね。
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