ダイアナのレビュー・感想・評価
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ダイアナ妃という立場の一人の女性の生活の大変さ
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 ) 醜聞だらけの英国王室の中心にいる一人であるダイアナ王妃の生活を描く。彼女が死んだ当時は一緒に車に乗っていて死んだアラブ人の富豪が恋人とされていたように自分は記憶していたが、パキスタン人の医師が恋人だったようだ。 英国人でもないしダイアナ妃にそれほど興味があったわけではないのだが、立場に縛られ常にいつでもどこでも記者に追い回される孤独な女性の生活と恋愛は見応えがあった。こんな日常を送らされるのはたまったものではないが、国民と王室の間にある微妙な関係を何とか保とうとしながら普段は記者を撒きつつ自らの幸せを求めざる得ない自分のことを受け入れている一人の女性の姿があった。それが一般人とあまりにかけ離れていて、結末はあっさりとしているものの、それ以前の思いのままにならない恋愛と彼女の半生が興味深かった。 ダイアナ妃を演じたナオミ・ワッツは少し自分の考えるダイアナ妃とは印象が違ったが、そもそも実際のダイアナ妃がどうなのかよくわかっていないので、こんなものなのかとそれなりに受け入れられた。
恋に盲目な女は冠など関係無い
エリザベス2世の『クイーン』 ジョージ6世の『英国王のスピーチ』 etc.現代史の英国皇族が主人公の映画は傑作が数多く有れど、今作は真打の中の真打と云える 追突事故であまりにも早い死の一報は、当時、短大最後の夏休みを送っていた私の耳に唐突に飛び込み、暫し茫然自失となった状況を今でも克明に記憶している 大富豪との交際の途中、執拗なパパラッチの追跡を逃れようとした末の惨劇やと思い込んでいたが、悪夢の裏には全く異なる恋物語が投げかけられていたとは知る由も無かった 結婚、出産、離婚、対立、そして死と全てにおいてドラマチックな人生だが、最も注目を浴びていた泥沼の離婚劇には殆ど触れていない 離婚後に出逢った心臓外科医との恋愛に焦点を絞り、彼女の生涯に迫る手法は、より人間くさく喜怒哀楽を咲かせている 彼の部屋にストーカーの如く勝手に侵入したり、車のトランクに隠れ、密会を重ねたり、 挙げ句、成就されない仲と悟るや、カメラマンに富豪とのバカンスを撮影させ、挑発的に報道させるetc. 盲目的な恋の衝動に、プリンセスの威光は微塵も輝いていない 率直にぶつける相手への恋心が、1人の女性の素顔として吐露されるからこそ、観客は引き込まれる マスコミとの軋轢が更に溝を深め、終生蝕んでいた孤独や猜疑心はブレーキ不能と化し、衝撃的な悲劇へ一直線に突き進む 当時を振り返りつつ銀幕と対峙する私は、息を呑み、その味はやがて直ぐ涙へと変わった 単なる悲劇のヒロインではない高難易度の美女を渾身の演技で憑依させたのは、名女優ナオミ・ワッツ 『キングコング』etc.で知る限り、ダイアナとは似ても似つかない女優やのに、髪型や仕草を完璧にマスターしているのは圧巻の一言 改めてダイアナという数奇な華に見惚れてしまった 特に生前、ヒョウ柄のハイレグ水着を着こなしていたのは死後、最大の新発見である ネットで画像ないかな? 喫茶店で検索する私の鼓膜をエルトン・ジョンの『Candle In The Wind』が冷たく通過したのは云うまでもない では最後に短歌を一首 『光る眼に 追われし華は 愛に飢え 庭園を往く 胸の震えや』by全竜
描かれなかった部分ほど、知っておかねば
私はダイアナがどんな人だったのか、詳しく知らない。 記憶にあるのは、パパラッチに追われて事故死したとされているニュースと、それに伴い流されたいくつかの映像だけだ。 それが、この映画を観て、ダイアナについてもっと知りたくなった。 諸事情で描けなかった部分や、描ききれなかった功績など、『映画を観て終わり』ではなくちゃんと知っておきたいと思えたのだ。 正直、見始めはナオミ・ワッツ演じるダイアナに違和感があり、目つきや仕草などの特徴がよく研究されているとは思えても、なんとなくしっくり来ず。 しかし、一瞬ダイアナ本人かとハッとさせられるシーンがあり、観進めていくうちに違和感も消えていった。 素敵な言葉や音楽を挟みながら、ピュアすぎるほどピュアでチャーミングな素顔と、大きすぎる苦悩や孤独が描かれたこの映画、観て良かった。 ただ、残念なことに、米倉涼子の吹き替えには最後の最後まで慣れもせず。 声の良し悪しではなく、合わないという意味で。 次回は字幕で観たい。
がっかり
私はダイアナが大好きでかなり期待してみた作品。でもがっかりでした。
チャールズもウィリアムもハリーもやっぱり色々あって出せないのは分かる。予告編を観ずに観た私が悪いが、ダイアナ本命の話とは。彼女の苦労も見えたし理解もできた。
ごめんなさい。最初に謝っておきます。
ナオミワッツだから安心したけど、ダメだった。インタビューの映像はすごく練習して何度も観たのは分かるが、モノマネになっていた。インタビュー以外の場面では、やはりこれはダイアナとは違うと思うところが多々あった。
知らなかった
ゴシップ記事をこの頃ほとんど読んでいなかったので、ダイアナの本命の人がいたと言う事実は驚きでした。金持ちで物質的には満たされている一人の女性が、素朴で信念を持つ外国人医師に惹かれ感じはわかるような気がします。でも、「所詮憶測でしょ」と言う一歩引いた自分もいて、しかも、ナオミワッツがなかなかダイアナと一体化しなかった。 ドキドキ感も、あり、なかなか楽しめましたけど。
花の香りがわからなければ、入ってはいけない。
映画「ダイアナ」(オリバー・ヒルシュビーゲル監督)から。
今までにも多くの人がさまざまな角度から、
ダイアナ元英皇太子妃を描き、作品にしているが、
意外と「愛」の部分は少ない気がしていたので、
今回の作品は、また違った「ダイアナ」を知った。
選んだのは、心臓外科医ハスナット・カーンの台詞。
「愛は、庭園だ。」と言い切り、その後こう続けた。
「花の香りがわからなければ、入ってはいけない」
13世紀のペルシャの詩人・ルーミーの言葉らしい。
またラストでもこの「ルーミーの詩」が登場し、
「善悪を越えた世界に庭園がある。そこで会おう」と
花束に添えられたメッセージが、印象的だ。
どんなに素晴らしく手入れされた庭園でも、
その香りを楽しむことが出来ければ、意味がない。
いや(愛の)香りを理解しない人が足を踏み入れると、
大変なことになってしまう、そんな例えなのかもしれない。
そしてまた「愛」とは「善悪を越えた世界」であり、
「好き・嫌い」と言った単純な感情ではないことを、
ルーミーは後世の私たちに伝えたかったのだろうか。
「愛とは、崇高なものだ」と理解したうえで、
のめり込んでいくもの・・う~ん、なるほどなぁ。
うーん残念ではある内容。
あまりの有名人でパパラッチに追われ、すぐゴシップになる。 同じ人間なのに普通の恋ができないってつらいな。 映画の内容はなんだか惜しまれるまとまりで終わる。 もっともっと深い内容まとまりであってほしかった。 ダイアナを演じるナオミ・ワッツはとてもよかった。
ナオミ・ワッツは悪くない!
1997年に事故死したダイアナ元英皇太子妃の伝記映画。 話題作ではあったが、いざ公開したら…。 見れば納得。せっかくダイアナという世界中で愛された人を題材にしたのに、彼女の知られざる恋に焦点を当てた安いゴシップ記事みたいな映画に…。 どうして、彼女の人間としての魅力を掘り下げた映画にしようと思わなかったのかなぁ…?? そっちで見たかった。 これじゃあダイアナさんも浮かばれない。 ダイアナを演じたナオミ・ワッツがラジー賞主演女優賞ノミネート。 まるで、映画の失敗の全責任をナオミ・ワッツが一人で背負ったような印象だが…、待て待て待て! 彼女は悪くない。むしろ、この映画の唯一の見所はナオミ・ワッツの熱演と言い切っていいほど健闘している。 きっと、誰が演じてもバッシングはあった筈。(ご存知の通り、当初はジェシカ・チャスティンだった) そんなバッシングにさらされながらも、プリンセスとしての顔と一人の女性としての顔、上品な佇まいからちょっとした仕草まで、ダイアナに成りきったナオミ・ワッツの熱演は、断じてラジー賞レベルではない。 惜しまれるは、内容。 人道支援活動に力を入れる姿も描かれているが、やっぱりどうしても、薄っぺらいメロドラマ寄り。 悲劇のプリンセス=悲恋ストーリーという安易な企画が見え見え。 ナオミ・ワッツはそのままに、無かった事にしてもう一度作り直して欲しい。
ナオミ・ワッツの魅力
ハリウッドの大女優ナオミ・ワッツをも明らかに凌ぐ誰もが認める史上最高の美人薄命のヒト。どうしても比較してしまう物語の入口では拒否感あったもののそこは45歳になった円熟女優、次第に違和感が消え、プリンセスダイアナが重なっていくのはさすが。 でも観終わった時、えも言わぬ複雑な違和感を感じた。女性・ダイアナの物語を描くに事実関係から類推しても『ピュアな純愛』はちょっとというか、かなり無理がある。『世界が知らない真実のダイアナ』??? 彼女が残したものはディズニーキャラクターから飛び出したような夢のようなプリンセス像への世界の憧れ、その奔放な女性像に愛息子ウィリアム王子とキャサリン妃のドラマの礎となる開かれた王室を世論とともに築いたこと、地雷除去運動をはじめとする数々の国際慈善活動などの素晴らしい功績。 与え続ける人間愛への孤独を紛らわせるトレードオフ?の自分へのexcuseとして求め続ける異性愛とのコントラスト、光と影を描いたほうがドラマティックなのではと感じた。 敬虔なキリシタンの人々は今は亡きLegend Princessに『受胎告知』に象徴される聖母マリア様のイメージを語り継いでいきたいのか。
世界に愛されたプリンセスの真実…か
んー、見るものがないといいながらも見てしまったという感じですな。
世界で一番注目される女性と、優秀な医師の恋物語。
しかし、ダイアナがこれまた英国人とは思えないほど大胆でかわいい!!
本当にこんな感じだったんですかね?って疑いたくなる。
まぁ、本物のイメージが強いだけにちょっと役不足感を感じたのは僕だけでしょうか?というのはありましたが。
物語はダイアナが知人の手術で病院を訪れ、その時にある医師と出会うところからはじまります。
初対面からダイアナさんかなり積極的。翌日も病院にいって、医師に病院の案内をお願いしたかと思えば、ご飯を振る舞うから来てと言い出したり。最初っから本当に大胆。
でも、このダイアナさんとにかく早とちりっていうか、考えるより前に行動してしまう人なのでしょうね。そこがまた可愛いんですけどね。
ハスナットがパパラッチされた時も、ハスナットを守るために、新聞社にデタラメだという電話を自らかけて、ハスナットに誤解を与えたり、一緒に国外で暮らすということを思い描いて、知人の医師にボストンでハスナットが働けるように就職先を探したり…。その度にハスナットに怒られるわけですね。
ハスナットの気持ちもわからなくはないですわね。好きになってしまったとはいえ、世界で一番の有名人ですから。この人と一緒にいたいけど、自分を犠牲にしてまで一緒にいれるかどうか、なやみますよね。
「君との結婚は世界中と結婚するということ。」
っていう言葉が、とってもよく表しているかなぁと思いました。
っても、じゃあ、やっぱダイアナさんを好きになっちゃいけないんですけどね。
ダイアナの苦悩もわかるのはわかるけど…
「50億人から愛されているけど、誰が一緒にいてくれるのか?」
ダイアナさんも孤独なんですよね。きっと。
そして喧嘩別れをしたダイアナは例のドディとの関係をマスコミに自らリーク。世界中にドディとの関係を知らしめるわけですね。ハスナットを守るために…。そのまま、件の事故に…
世界を愛して、世界に愛されたダイアナには1人の男性の愛があったんだなぁと。
って本当の話なのか?と思ってしまうほどよくできた話すぎて…と思ってしまうのは僕がすさんでるのかな…。
だって、にんげんだもの…
人間・ダイアナ。 しかもややイタ気味… 嘘か真かは別として、離婚後個人となってからの人物像のそんな描き方に好感度大でした。 笑顔で血まみれで、その隙間を埋めるために活動的で。 「(愛してる、と言ってくれる)50億人の、誰が私の横に居てくれるの?!」 私は有名人ではありませんが、その言葉は胸に突き刺さります…
ダイアナの死までの軌跡
ダイアナが悲劇の死をとげるまでの二年の純愛物語?ナオミ・ワッツは初め全然似ていないと思いました。でも演技力で表情も豊かでダイアナになっていきます。医師との愛は元プリンセスの壁とダイアナの不安定な心の為、別れざるを得ませんでしたが、アラブの富豪とのアバンチュールは医師に対する反発で転げる様に死に向かって行った。何か簡単に描きすぎていないかと思います。色んな慈善事業などして、皆に愛されたダイアナはこんな描かれ方で良いのかと思いました。
愚かで正直なプリンセス。
まったくの失礼を承知で申し上げるなら、
ダイアナってどこまで愚かで正直な女性だったのだろうと思う。
そこが一般市民から絶大な人気を得た親しみやすいプリンセス、
英国王室の印象を変えたとまで言われた所以なのだろうが、
彼女の性格(幼い頃からの家族関係)が災いしてか、一時も
平穏な安らぎを心に得られなかったんじゃないかというくらい、
彼女の表情も行動も、痛くて見ていられないシーンが多いのだ。
あの性格と大胆な行動に走らせる愚直さまでを受け止められる、
寛大な心を持ち合せる男性が現れてダイアナを救っていたなら…
などと、もはやあり得ないことまで祈ってしまった。
彼女が想い描く恋愛は立場を除きさえすれば成就しただろうか。
ハスナット医師との二年間に絞られて描かれたラブストーリーは
観る人によって様々な感情を抱かせる。
よくこんな真実を、わざわざ今になって描き出したと思うが
だからといって、20歳で王室へ嫁ぎ、王子を二人産んだ元妃への
愛情や尊厳が失われていいことにはならない。
彼女の行動を見ていると、注目を浴びること=愛されている確信が
顕著な反面、自分以外に関心が向くのを極端に恐れては傷つけると
いうことが多く、別れた相手への執着が強い。幼い頃の両親の離婚、
自身の結婚の失敗、誰も自分を愛してくれない・傍にいてくれないと、
そればかりに苦しめられては孤独感を募らせていく、という悪循環。
国民的スターが私生活も円満至極、とはあまり聞いたことがないが
これがドンと構えた性格の持ち主(あっちの夫人じゃないですが)なら、
「何が不倫だ、私は王妃よ」みたいなふてぶてしさが醸し出せたのに…
なんて(それだとおそらく人気は出ないだろうけど)、思ってしまう。
パパラッチへの対応でもあまりの酷さにブチ切れたかと思えば、
恋人の気持ちを試すために逆利用してみたりと、いかに情緒不安定
だったかが見てとれる。可哀想で仕方がないけれど、それは自身が
招いてる結果なんだよな…が見てとれるのだ。
今、彼女が存命だったら、どんな人生を歩んでいたかと想像する。
息子である王子が結婚、孫ができて、実母として喜びの境地だろう。
きっと未だあの美貌と人気は衰えず、追い回され、それでもどこか
安らぎを得られる新境地を、自身で見つけ出していたかもしれない。
そうであって欲しいとどこかで願っている。
N・ワッツもハスナットを演じた俳優も大健闘な分、虚しさが残る。
(36歳は早過ぎた。もっとたくさんの感動と経験が味わえたはずなのに)
予告編の「最後の1ページ」って結局?
ダイアナの、強い意志と行動力が世界のために働かせ、そしてすれ違いを生む様が、スクリーンに丁寧に描かれる。 史実をなぞっているはずなのに、ちょうど話として面白いところを切り出して、恋愛ものとして山あり谷ありのドラマティックな展開を見せつける。 しかし、最後の一ページとは結局なんだったのか。 死の直前あたりの彼女の行動が理解できない。 クルーザーでの写真をとられたのは何のため? オチがすっきりしない。伝記ものの限界なのかもしれない。 作品としての作りは悪くないどころかよくできてると思います。問題は「結局何がいいたい作品なの?」というところ。
素直・まっすぐ・前向きなダイアナ
日本でも大人気のダイアナですが、1997年の死亡から、16年も経ったしまうと人気が衰えてしまう様で、公開後のランキングが、6位=>10位と伸び悩んでいます。 この映画を観て、ダイアナは事故死したのではなく、自分から死んでいったと思えました。 素直で、真っ直ぐで、そして、前向きなダイアナ、これが本当の姿なのです。 ユニセフの活動をしていた頃のオードリー・ヘップパンと重なって見えてしまいました。 日本の皇太子妃である雅子様も、ダイアナの様に強く自由に生きられれば、もっと人生を謳歌できるのに。。。とまで考えてしまいました。 BBCのインタビューで、ダイアナは、次の様に語っています。 『私は、王室にはふさわしくありません。人々の『心の王妃』になりたいのです。』 このコメントに対し、王室や身内は大変厳しく非難しますが、英国民の殆どの女性と半分の男性は、ダイアナを高く評価しました。 男性関係や王室の伝統を順守しなかった点など、マイナス要素は確かにありますが、ほとんどの英国民は、『物事の本質を見つめて、評価します。』 枝葉末節に気を取られて、木を見て森を見ずの日本人とは大変異なります。 ダイアナは、確かに素晴らしい女性です。
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