私の男のレビュー・感想・評価
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たしかに
原作は読んでいないので、純粋に映画を見ての感想。
まず印象ですが、私には選択肢のどれも当てはめられません。
(よくわからない基準なので「単純」にしました)
原作者も本作の監督も、「美しい愛」を見せたかったわけではないでしょうし、こんなもんでしょう。
血の絆を持つ者同士の情と、それとは別に蠢く性愛が、
実の親子(かどうなのかはっきりとはわからなかったけど)とはいえ男と女、の二つの視点から描かれていました。
これはやはり互いに分かり合えない部分もあるのだと、感じることができました。
映画としてはもうすこしカタルシスがあってもよかったか…。
既に引き合いに出されているようですが(スタッフ、キャスト以外あまり予備知識を入れずに見る方なので)、確かに「愛のコリーダ」を彷彿とさせます。
「俺の体はお前のもんだ」みたいな。
藤竜也さんでてるしね。
別に、似ている、共通する部分がある、といいたいのではなく、
こういうインモラルな愛を表現したかったんだな~と、ね。
出演者は素晴らしい。でも…
原作を読んで、二階堂ふみちゃんが好きなので観に行きました。
浅野さんと二階堂ふみちゃんの雰囲気、本当にすごかったと思います。
自然すぎて。
ただ、原作を読んだ者としての感想…
なんだかこの映画だけ観た人にはただの近親相姦の印象が強いんじゃないかと…。
違うー!ってラスト、心の中で叫んでました。映画の流れ、ラストだけみると、二人が欲望?のままにその関係になったように思えてしまいます。
どんな心情の流れで、どのようにお互いを必要としてきたかは、やはり原作を読んで理解出来るかと。
いろんな思いとか葛藤があったのに…。
でも、絵や雰囲気がキレイなので、また観ようかなとは思います。
2回観ました。
二階堂ふみさん演じる花の中学生から大人までがリアリティーがあってとても良かった。浅野さん演じる淳悟と息もあっていた。流氷の海を泳ぐ真似をするシーンと小町さんと一緒にいて淳悟の事を可愛いと言っているシーン、大塩さんと争い、流氷の上で私が許すと叫ぶシーンが好き。小さい頃の花も、真っ黒いくりっとした目をしていて可愛かった。
嫌なものを見てしまった
原作未読
作品としては良いのかもしれないが・・・
何の先入観もなく観たが、波長に合わない作品だった。
眠れると言うより目を覆いたくなるような描写多し(個人的に)。
・各シーンがいちいち、尺が長めな印象。特に冒頭がダラダラと長く感じた。
・映画的短縮なのだろうが、津波からその日のうちに紋別に行っている風な表現はいかがなものか?
・田舎町で爺さんと女子中高生が歩いていたら、誰も見ていないことはなかろう。誰の目にも触れず、殺人が可能とは思えない。また、流氷が足で蹴るくらいで沖合に流されるとも思えない。
・曲がりなりにも警察関係の人間が北海道から訳ありで上京して帰ってこなかったら、同じ場所に住んでいられる話にならないのでは?
・北海道人からすると東京に行く前にまず札幌だよな?と思えるので・・・この手の話で必ず道内の地方都市からいきなり東京と言うのが違和感のあるところ。「北の国から」あたりから?
リアリティは感じなかった。
深刻ぶったファンタジー?
画自体は実在感があり良かったようには思う。
う〜ん…
最高のキャストと最高の演技、最高の映像なんだけど、何かもったいない
ただ欲望のままにーって感じでした。
それでいいのかな??
でももう少し大切なものとか、美しさとか、何か足りないような…
ラストもあの終わり方だと花がただの淫乱な女の子みたいで残念でした
原作読もうと思います
ただ淳吾の帰りを待っていて、帰って来た時のふみちゃんの表情はよかった
私の血。
先般のモスクワ映画祭でグランプリと最優秀男優賞を獲得。
北海道紋別の雪と流氷に閉ざされた光景が脳裏に残る、
映像的には本当に群を抜いた素晴らしい作品なんだけど、
内容は紛れもない禁断モノ、孤児の少女と引き取った男との
濃密で隠微な世界がこれでもかと続いていく作品。
まぁ…けっこう怖いし、気持ちのいい世界とは言い難い。
直木賞を受賞した桜庭一樹の原作は読んだことがないのだが、
原作は時系列的に映画とは逆らしい。過去へ遡っていく原作と、
花(山田)が幼かった頃の奥尻島の事故現場から始まる今作は、
冒頭からかなり印象的に違うんじゃないかと思える。
ただ、花が二階堂ふみになってからの展開は、それ見たことか^^;
というまでに不気味でインモラルな世界が幕を開け、淳悟(浅野)を
翻弄していく様子が、元カノの小町(河井)でなくても、まぁ恐ろしい。
いつもの二階堂ふみ。全開!という感じ。
彼女を引き取った淳悟という男もかなりの変遷を見せる。何だか
陰のある不気味な雰囲気が花とよく似ているが、それもそのはず、
中盤で二人の関係がアッサリ明かされる。(冒頭でも言ってますが)
それで余計に気味悪くなってくるのだが、でもどうだろう。
こんな田舎で二人きりの世界で暮らしていたら、年頃の少女が頼る
男は父親だけ。まさに私の男。恐ろしいまでの狂気が互いを守り合う。
やがて起こる殺人事件。大塩(藤)がどんなにか目をかけて大切に
二人を見守ってきても、やはり事件は起きた。赦されぬ業の世界。
花の狂気は淳悟の狂気とピッタリ一致する。それが何より悲しい。
もしこの二人があの事故で出逢っていなければ、どんな人生を
歩んだだろう。社会人になった花は美しく、彼氏にも事欠かない。
しかしそんな花を淳悟が離さない。淳悟の懐から出ていった花も、
やはり添うことに従順なまま。最後の最後まで気味の悪い面勿を
崩さず、圧倒的表現でこの世界観を作りあげた熊切監督の脅威。
原作者同様、タブーに果敢に挑んでゆく姿勢には拍手を贈りたい。
(だけどモロ師岡、ありゃないわ。モロ可哀想。まぁ高良君もか…)
キャストが素晴らしい
原作を読まずに鑑賞しました。ラブシーンがしつこくて、途中吐き気がしてしまいました。あそこまでの濡れ場は必要だったのでしょうか?冒頭の被災シーンは3.11を連想させます。初めからかなり重い感じで展開していきました。最終的に意味が分からないまま、終わってしまいました。これから原作を読んでみようと思います。浅野さんも二階堂さんの演技も素晴らしかったと思いましたが、私は藤 竜也さんが、やはりベテランだなぁと思いました。出会いから終期まで花を思いやる言葉の端々に、それこそ真の家族愛だったのでは?と、私なりに感じるものがありました。賛否両論ありますが観て損はない映画だと思います。
禁断の愛する上の表現の仕方
原作者桜庭一樹さんの作品元に良い身で少し表現が変わるが愛されたい愛したい感冒が人にふれたい禁断の愛に成っていったと想うそれを北海道の雄大な景色が少し和らげていていると想う何処かで密かにある親子の一線を越えた親子以上に成ってしまった愛情劇だと想います主人の食べ、走るシーン動作にリアリティーのある音が私は好きです!
確かに凄い映画ではあるが・・・
モスクワ映画祭受賞作という事で、映画の日に鑑賞した。
確かに存在感のある秀作ではある。
心にも残るが、映画のテーマ、人物の描き方には何か不満が残る。
ラストシーンも。
実際、血の繋がりもない、親子なんだから、単純に結婚できないのかなあと思ってしまった。
逆に子供でも出来たらもっとストーリー的に面白かったが。
殺人を犯しても捕まらないのもどうかと思う。
何かふに落ないストーリーです。
私の男
「今日から俺はお前の男だ」言ったことある人いますかね?
言われてみたいですね…笑
「俺の女」は良く聞くけれど、「私の男」はあまり聞かないですよね。でもこの映画「私の男」これに尽きるんです。
二階堂ふみちゃんの生々しいエロスは是非映画で見て欲しいです。
ちなみに、個人的には花が淳吾にコンタクトを取ってもらうシーンが一番好きです。
原作の純粋な毒華が映画では悪女へ
原作が好きで観に行った一作。
何年か前、読みながら考えてた淳吾のキャストが渡部篤郎(無気力で倫理的に危うく一見執着の薄そうな良い男のイメージ)だったので、
浅野忠信の演技は純粋というか綺麗というか、完全に搾取される良い人だなぁと、そこが少し物足りない。
二階堂ふみの演技は完璧というか、完全に悪女というか、淳吾の窶れ具合と反比例して妖艶になって行く様が素敵でした。
原作では、倫理の危うい淳吾に育てられたから…という免罪符が示唆されていたハナの倫理観のぶっ壊れ具合が、純粋な悪女と描かれてるのが印象的です。
淳吾、完全に搾取されています。ぶっちゃけ土壌です(笑)
原作は読み手も書き手もファンタジーとして割り切っていた部分にリアリティを持たせた結果、やや生々しい感じに仕上がっているので、そこは好き嫌いの別れる所だと思います。
最初の方、もう少し、互いに貪り合うような関係の描き方だったらもっと好きだったかも知れません。
観て損は無いと思います。
わたしの…
冒頭、亡骸になった母親を蹴る花。
淳吾の車中の言葉「おばさん好きだったな…、もう顔も忘れちゃったけど…」
家の中に滴り落ちるおびただしい血の雨。
最近の説明台詞ばかりの映画と違って、あまり直接的な表現はない。しかし、これらのシークエンスから推定されるある事実。
途中で言葉で説明されちゃうけど、このくだりがなくても、観る側に確実に伝えきることが出来てたらもっと凄かった。
そして、二階堂ふみはどこまで行くのか?
小説とは違ってたから、高良健吾の使い方がちょっともったいなかったね。
不安定に惹かれる。
不安定感を出した映像が、この作品の内容にどこまでもマッチングしていて、決して最後まで晴れ晴れした気持ちにはなれない。
まるで終わりのわからないフランス映画のようでいい味が出ている映画です。
二階堂ふみのクレイジーな演技は大好きです。あんな不安定なボーダー気質の女の子には非常に弱いです。
近親相姦がテーマなんですけどあるんですかね〜〜こんなの?
生々しい
わたしの二階堂ふみちゃんが!
浅野忠信嫌いじゃないし、好きな方だけどなんでだろ、見ていられない(見たけど)
「家族」を求める、血の繋がりを愛しく思う、温かみと安らぎ、すべてが歪んでしまっている。
少なくとも淳吾は気付いただろう。
娘は母親になりでもすれば…狂ってしまう?
災害のせいだけではないはず、この二人の歪みは。
濃厚‼︎
直木賞受賞作品としては知ってて、読みたかったんだけど、あとまわしになってはや数年、先に映画観ました。
ちび花は、朝ドラの花子とアンのちびはなとおんなじ子役さんやね。どっちもくしくも役名がハナ。子役さんの顔つき、ふみちゃんと似てるなーて思いました。
高校生の花がそとでキスをねだるシーン、きれいで危なくて…切なかった。
仕事で10日間留守にすることを拗ねた花の背後からの、ご機嫌とりなんだかムラムラしちゃったんだかわからん強引な淳悟の唇や胸のさわり方が、いやらしくてすてきやった。浅野さんけっこう胸毛さんね、低い声すてきだわー。その前の別の人との絡みで背中をねぶる感じも、ゾクゾクしましたなぁ。
純粋さは凶暴さなんですね。
かなしいお話です。
花は高良くんと結婚するんやとおもってたら、別の人がでてきてびっくりしたです。百恵ちゃんの息子さんでした。
16ミリと35ミリとデジタル撮影でとりわけてると何かで読んだんですが、そのへんはわたしにはわからなかったです。でも幼少期と紋別と東京の映像はそれぞれテクスチャーが違うようには思った。
流氷ってあんな風に鳴くんですね。
陸から海を眺めて流氷が見えるんですね。
いってみたいな冬の北海道。
実の親子ってなんで気付いたのかは原作を読んだらわかるかもしれませんね。
ふみちゃんのこぼれそうなおっぱい、ビューティホーでした。
おっぱい差し引いてもふみちゃんの熱演に引き込まれました。
浅野さんは、いわずもがな。素敵です。エロス溢れてました。やばいです。
康すおんさんがエンドロールで名前あったけどどこにでてたかわからんかったー。あれかな?チビ花抱えて走ってた、顔が全然みえやんお父さんかな?
万人受けはしませんが、強い光の背中合わせにある影の濃さに興味がある方は、ぐっとくると思います。
二階堂ふみちゃんが妖艶すぎる
二階堂ふみちゃんがあまりに妖艶で困惑する。衣擦れの音がエロかった。浅野忠信の荒んだ佇まいもセクシーでかっこよかった。
見る人に解釈を委ねる演出が多く、うっかりしているとよく分からなくなるので気が抜けなかった。
里子と関係する話だったら嫌だな~と思っていたのだが、実の親子という本格的な変態の話だったので、逆に安心した。でも実の子であっても、ふみちゃんみたいなのに迫られたら抗えるかどうか分からない。浅野忠信に親としての自覚がなさすぎるのが問題なのだが、恐ろしい話であった。
新潟の冬の海も相当なものだと思っていたのだが、この映画の北海道の海は、流氷もくるし、はるかにとんでもない地獄のような光景だった。あんな風に歩いて渡れるものなのか。藤達也の「たすけて~」という声のタイミングが遅くて面白かった。
浅野忠信のゴミ屋敷も凄まじかった。
全体的にとても暗かった。
二階堂ふみのための脚本
人生初の初日の初回上映。有楽町スバル座の昭和な雰囲気を楽しみつつ、映画の始まるのを待つ時間は幸せそのもの。
作品はというと、、、
「海炭市叙景」と共通する冷たく陰鬱なトーンの画像。これ、熊切和嘉のこだわりなのか。子供のころいつも憂鬱な気分になった、あまり天気の良くない日の夕暮れ時の外の光。あれを思い出させる。両作品と同じく、雪に閉ざされた北国で過ごした時の記憶が感傷と共に蘇った。
画像のほうはともかく、音のほうは映画によくありがちな、生活の細かな音までが強調されているもので、少し不自然さを感じた。その不自然さは、二階堂と浅野の絡み合うシーンで、シーツの擦れる音を強調し、二人の肉体が接触している音は聞こえてこないことによってピークを迎える。
このことにより、父娘(表面上養子関係だが、実は本当の親子)の秘めたる関係という、人類史上もっとも古い禁忌と言ってもよい関係の描写が、その画像のインパクトに比べて、映像全体としては落ち着いたトーンとなっている。良し悪しは別として、音の作りが、この作品にそのような効果をもたらしている。
二人の愛し合うシーンの中で、血の雨が降るシーンがあるのだが、賛否分かれるところだろう。これじつは監督の照れではないかと思っている。あそこで血の雨でも降らなかったら、実に隠微で二階堂の若い肉体のうねりに観客はドキマギしてしまうではないか。
さて、二階堂ふみである。残酷なまでに、純粋に義父を愛している少女を見事に演じている。一人の男の一生を、全て自分のものにしてしまった残酷さにすら、最後まで気づいてはいない。
すでに、主演を彼女にすることが大前提で、脚本が練られたのではないかと思うくらい、二階堂の口から出てくるセリフの一つ一つが、彼女の顔つき、仕草になじんでいる。義父の恋人に対して、自分の想いを告げるシーン。あの無邪気な笑顔で、あれだけあけすけに自らの愛にとって邪魔なのだと宣告されれば、たいていの女は、男の娘には敵わない。
このようなシーンで観客の目を引き付けるこの女優は、今の日本の映画界に欠かせない存在だ。
娘を他人である男へ手渡さねばならないことは、父親にとって、非常に辛く、人生の虚しさを覚えることには違いない。ただ、この父にとっては、その悲劇があまりに自分の若うちに訪れ、そして去って行く娘が美しく、愛らしい容貌の持ち主ということだけでなく、自分への人並みならぬ愛情を持っているということが不幸だった。
婚約者を紹介するために久しぶりに会うラストシーン。最後に彼女は父親と足を絡めあいながら、何をささやいたのだろう。
淫靡な世界へようこそ
原作を読んでからの鑑賞です。プレミア試写会に行ってまいりました。大人しいけれど、どこか狂気を感じる二階堂ふみちゃんは流石としか言いようがありません。流氷シーンの演技は、観るもの全ての心に突き刺さります。酷く脆くて儚い、彼女の尖った感情。切ないだとか悲しいだとか、そういう感情よりも先に涙が流れました。それ以外で特に心惹かれたのは音響かしら。ベッドシーンの衣擦れの音や流氷同士がぶつかる音、花火の音が物語にリアリティを与えているというかなんというか…。
原作に比べるとエグさは5割減くらいです。淳悟の「おかぁさん…おかぁさん…」と、唾液交換のシーンがありませんでした。私が原作で一番狂気的だと思ったのはあの二つのシーンだったので(笑)
でも、全体的によくできた映画だと思います。映像と音響、演技など全てに迫力があるのでご覧になりたい方は是非劇場で。
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