「原作の純粋な毒華が映画では悪女へ」私の男 黒糖さんの映画レビュー(感想・評価)
原作の純粋な毒華が映画では悪女へ
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原作が好きで観に行った一作。
何年か前、読みながら考えてた淳吾のキャストが渡部篤郎(無気力で倫理的に危うく一見執着の薄そうな良い男のイメージ)だったので、
浅野忠信の演技は純粋というか綺麗というか、完全に搾取される良い人だなぁと、そこが少し物足りない。
二階堂ふみの演技は完璧というか、完全に悪女というか、淳吾の窶れ具合と反比例して妖艶になって行く様が素敵でした。
原作では、倫理の危うい淳吾に育てられたから…という免罪符が示唆されていたハナの倫理観のぶっ壊れ具合が、純粋な悪女と描かれてるのが印象的です。
淳吾、完全に搾取されています。ぶっちゃけ土壌です(笑)
原作は読み手も書き手もファンタジーとして割り切っていた部分にリアリティを持たせた結果、やや生々しい感じに仕上がっているので、そこは好き嫌いの別れる所だと思います。
最初の方、もう少し、互いに貪り合うような関係の描き方だったらもっと好きだったかも知れません。
観て損は無いと思います。
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