私は王である!のレビュー・感想・評価
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ダメダメ世子の成長物語
王家の三男坊。
次の王には長男がなるものだと、読書を愛し、のんびり暮らしていたところに、ある日突然世子の役が回ってきた!
どうしても王様になりたくない三男坊は宮殿を抜け出し、代わりに奴婢の男が宮殿へ。
王宮を抜け出し、下々との生活を通して、己の知らぬ世界を直視し、不条理な世の中を身をもって経験する。
よくあるお話の展開ではあるものの、発明家がでてきたり、色々面白い。
最後に、"立派な政治"とは
1.食糧を十分に備え
2.兵士を十分 保有する
3.そして民の信頼を得る
by 孔子
だそうな。
2は個人的には必要がないと世界中の政治家に思ってもらいたいと思うけれど、1と3は本当に必要。あとは良い教育かな。
チュ・ジフン、良い俳優さんにほんとになったなー。これ10年も前の作品なのかと驚きました。
大王も面目躍如。
日本では先にビョンホンの「王になった男」が公開されたので、
これを観たら、な~んちゃってコメディですか?と勘違いする。
いや、それくらい設定がよく似ているのだ^^;
あちらが、かなり真面目に(笑いもあるが)作られたのと比べ、
こちらはよく出来てはいるけど、コメディ色がだいぶ強い。
主人公二役を演じるチュ・ジフンの軽やかな演技からは笑いが
絶えないが、そうはいっても実在の王(世宗大王)を描いており
これが韓国では最も有名な王だというのだから演じ甲斐十分。
とはいえ今作は、米の児童文学「王子と少年」からの要素を強く
取り入れ、王になる前、空白の三ヶ月間を描いたものだそうだ。
偉大な王にもこんな過去が…?と想像するのは確かに楽しい。
こちらも王とソックリな男が登場して、確信犯的に入れ替わる。
王の座を継ぎたくない三男・忠寧が宮殿から逃げ出し、そこで
ドクチルという男とぶつかり、服を交換して逃走するのだが、
護衛も見事に騙されて宮殿へ連れ帰る。そこで忠寧は庶民の、
ドクチルは宮殿の生活を体験する訳だが、ここは普通に面白い。
毒味する間もなく料理を平らげる様子や、下の世話のくだりは、
王になった~とほぼ同じ。違うのは庶民生活を味わっている
忠寧が政治問題に気付き、王としての気概を携えるところだ。
もともと後継者になる素質は十分にあったのだが、
読書ばかりで他者にまったく関心を持たず、身辺の世話なども
他人任せの甘えん坊で頼りない王子だった忠寧。
反対に王の座よりも愛するお嬢さまを追いかけ守るのを信条と
するドクチルは、彼女に真相を明かし、悪徳官吏の目を盗んで
宮殿からの脱出を謀るが…。
歴史を変えてしまう訳にはいかないので。
ここは、この二人がまたどうやって入れ替わり、歴史がどう
繋がっていくのかがラストの見せ場になってくるが、コメディと
しての要素がかなり強かった半面、纏め方もなかなか上手い。
王になった~の方では、いつ殺されるか分からない緊張感が
最後まで途切れなかったが、こちらはもうバレバレなもので^^;
コイツどっちだ??と周囲を欺く役回りをどう演じさせるかで
最後までダレることなく見事に王が君臨?する様子が描かれる。
涙は最後までまったく出なかったが…
各キャストの演技力と愛橋溢れるドラマ構成が万人受けしそう。
これなら世宗大王も面目躍如で笑ってくれるんじゃないか。
(韓流に疎い私もチュ・ジフンは映画に出てたので分かったぞ~♪)
ひとり二人役、目つきひとつで印象かわるんですね〜。
こないだ観たイビョンホンの王になった男、とベースが同じな気がするんだけど少し史実にもとずいているの?
あちらはラストにあざみせて、ほんもんだろ!ってわからせたけどこちらは、あざ、使わなかった。
それにこちらのがコメディ色強かったですね。
コントドラマみたいなパターンがいくつもありました。きちんと全部クスッと笑えるし。
ダメダメな王の後継ぎが民を守るために責務に目覚めて行く様は充分楽しめました。
大砲やら筆ペンやら、発明家まで出てきて無駄なポイントでも笑えました。
それにしても、韓流映画、相変わらずオバサマのお客様多し!
男子がみても充分楽しめるのにな〜。
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